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フリーランスにとっての「ワークライフバランス」

2019.01.10

こんにちは、萩ドットライフ()です。

僕がフリーランスになった約四半世紀前、「ワークライフバランス」って言葉、あったのかな? その辺は定かじゃないけど「好きなように働いて、好きなように休む」みたいなことは考えてたはずなんですよね。けど、結局そんなものはありゃしませんでした。

「ワークライフバランスなんて要らない」でいいんじゃないかな?

結果論なんですけどね。「ワークライフバランス」なんて、とくに考えなかったし、それでうまく行ったと思ってるのですよ。
休息も、娯楽も、趣味も、生活のすべてが「仕事」の中にあると考えていました。
そういうふうに思い込んでただけなのかもしれませんけどね。

フリーランスになって、すぐに仕事を手にすることができて、安定した収入にありつける人って稀だと思うのですよ。
僕も最初の2年くらいは「仕事ない」「お金ない」「キツい」「ダメかもしれん」ばかり考えていましたから、その状況を打破するために、1日中仕事に取り組むことになりますよね。
「オレが得意なのはクリエイティブであって、営業なんかしないっすよ」なんて余裕なんてないわけです。

当時あった、外注先を募集する掲示板を見ては「デザイナー募集」みたいな書き込みをしている会社にメール送ったり、電話かけたり、訪問したり。
ポートフォリオを強化するために、架空の会社やイベントのポスターやパンフ、チラシを作って出力したり。
起きてる間ずっとそんなことをしてました。

それで、だんだんと仕事をもらえるようになるので「起きてる間、ずっと仕事のことを考える」が、ちょっとした「成功体験」みたいになっちゃうんですよね。
「止まったら仕事途絶える、死ぬ」って思うようになるのですよ。

完全なる「セルフブラック」ではありますが、それが常態化するのです。

新しい仕事や、新しい取引先が増えると、そこが新しいコミュニティになり「必要とされてる」「チカラを発揮できる」という実感を得られるのですよ。
「自分の能力を社会のために役立てる装置を、自分で作った」って充実感、パンパないですよ。

ひとりぼっちではありますが、そこが自分の最高の居場所になるのですよ。

「完全リモートじゃないと仕事しない」とか「オレ、セミリタイアに入ったから新規案件請けないよ」なんて言ってる今でも、起きてまずやることはPCをスリープから復帰させること。
1日ずっとPCの前にいます。ランチは作業台で食べます。

クライアントのために手を動かす時間が減っただけで「これからやりたいこと」「ちょっと思いついたこと」に関して、ずっと調べ物をしたり、謎作品を試作し続けたりしています。
このブログも、延々と手を動かしながら試作している、謎作品のひとつなのです。

マネジメント能力がない? まあ、そうでしょうね

フリーランスの休み方。セミリタイアと地方移住」でも書いたように、「10年に一度、ひと月の休みを取ろう」とか思っていたのですよ。

「フリーランスになることによって、無駄を省き、健康的な生活を営もう」「鬼のように働いたあとは、きっちりと休むんだ」みたいなことを考えていましたね。
というか、今でもそう思い続けてるのです。

実現できてないだけなんですよね。
最初に設定していた「定期的に長期休暇を取る」ことができなかったこと、後悔してるっちゃあしてますかね。

たぶん僕、マネジメント能力が欠落してるんでしょうね。
諦めたほうがラクだったのだと思います。
できもしないマネジメントをやろうとするよりも「ワーク」と「ライフ」を混ぜちゃった方が快適だったのですよ。

僕が自営業者の家で育ったからというのも関係しているかもしれません。
母親が実家で美容室を経営しているのですが、朝起きてから寝るまで、基本居場所は「店舗」なのですよ。
店が暇なときに、食事の準備をしたり、洗濯物を片付けたり、といった家事をしているのです。
朝起きて、パジャマのまま最初に行くのが店。1日の終りも店から寝室に向かうのです。
たぶん、店のソファに座ってテレビを見たり雑誌を読んだり、道具や設備のパンフを眺めたりするのが、娯楽のようです。
80歳になろうとする今もです。

「ワーク」と「ライフ」が混ざってるのって、自営業者の基本的なスタイルなのかもしれませんね。

ワークがしんどくなったら、ライフを変えてみるしかない

僕は今、50代半ばなのですが、仕事(=「ワーク」の部分)が、しんどくなってきたのですよ。
俗に言う「枯れた」と言う現象なのか? それとも加齢に伴う更年期障害なのか? とにかく「仕事やりたくない」という状態に陥っているのです。

なので、強度を下げるために「完全リモートワーク」化したり、一旦リセットしようと「セミリタイア」を宣言したりしているのです。

実際は、仕事がしんどくなったのか、飽きたのか、新しいものが見つかったのか? 自分でもよくわかりません。
このブログでも、なんだかんだと思いつくがままに自分の状況を言葉に変えていますが、自分でもスッキリしていないのですよ。

「とりあえず、思いついたように動いてみるしかないか」という状態なのです。

東京と山口県萩市を行ったり来たりする二拠点生活をしているのも、萩市への完全移住を企んでいるのも「ライフ」を変えれば「ワーク」も変わってくれるだろうという目論見なのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。