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家の売買って、パワー要るよなあ(東京のマンション売却編)

2020.09.07

こんにちは、萩ドットライフ()です。

住宅ローンを借りていた金融機関から「融資取引消滅証明書」が届き、ようやく東京のマンションの売却がひと段落ついた感じです。新型コロナ禍に煽られるようなカタチで売却を決めたのですが、結果「これでヨカッタんだな」と思うことにしています。

新型コロナ禍が、売却を決めた要因のひとつに

僕はいま、山口県萩市の古民家で暮らしています。
2020年8月17日の朝まで東京都江東区の清澄白河駅徒歩3分のマンションに住んでいたのですが、売却して現金化して退去したのです。

不動産売買契約を締結したのが2020年6月6日、引き渡し日が8月20日でした。

引き渡しが終われば、すべて終わりではありません。
引き渡し後、1週間以内に設備の不具合がみつかれば、その修繕責任は売主である僕にあるのです。
そういう契約になっているのです。

「ああ、これで終わった」と感じたのは、引き渡しから1週間経過した8月25日と、住宅ローンの融資を受けていた金融機関から「金銭消費貸借契約証書」と「融資取引証明書」が到着した9月6日(昨日)です。

なんだかんだで、約半年間にわたる作業でしたね。

以前「家の売買って、パワー要るよなあ(萩市の古民家購入編)」という記事を投稿したことがあります。2020年3月14日の記事ですね。

この記事を投稿したころ、僕は東京で仲介業者の選定をしていました。

このころすでに世間では、新型コロナウイルスの話題で持ちきりでした。
2月の下旬から世界的に株価が下落し始め、ぐんぐん下がり続けている真っ最中でした。

「こりゃ大変なことが起こってるな」と思ってはいましたが、まだ緊急事態宣言が出されるには至っていません。
緊急事態宣言が出されたのは4月7日でしたからね。

僕は、新型コロナ禍の影響で地方移住を目指したのではありません。
このブログでもずっと書き続けているように、ずっと前から計画していたことだったのです。

でも「売却しよう」という決断に至ったことは、新型コロナ禍の影響が大です。
それまで、ずっと「東京のマンションは賃貸運用しよう」って思ってましたからね。
過去には「フラット35で住宅ローンを組んでいれば、賃貸に出せるようです」なんて記事も投稿していますしね。

ただ、ずっと不動産市況を観測していると、ずっと上昇し続けていたのは「東京23区内」の「マンション」の「売買価格」だけだったのですよ。
郊外も、戸建て、賃貸もずっと横ばいだったんですよね。

「そのうち23区内のマンション価格は下落するのか?」「はたまた、それ以外も上昇に転じるのか?」と、ずっと注視している状況でした。
一方でNY株式市場は、続々と過去最高値を記録し、それと連動するように東京市場も好況でした。

巷では「そろそろリセッションのタイミングが来るんじゃない? リーマンショックから10年経ってるしね」なんて言説も見聞きしていました。

よく「株価が暴落したら、その半年後に不動産価格も下がり始める」なんてことを聞きますが、そんなときに起こったのが新型コロナショックによる株価の大暴落です。
それを見た僕は「あ、こりゃ売った方が賢明かな」と考え、売却することを決めたのです。

この辺りのことは、以前「決断するスピード感の大切さ」という記事を投稿していますのでご参考に。

それともうひとつ、居住用の不動産の売却益は3,000万円ほど税金が控除されることも大きな要因となりました。

うまく買主が見つかって助かりました

仲介業者を選定している最中に、すべての業者が口を揃えて言ったのが「このマンションは、人気物件なので絶対に客が付きます。強気で行きましょう」でした。

もちろん半分は営業トーク混じりなのでしょうが、僕もずっとsuumoやhomes等の不動産情報サイトで自分が所有している物件の相場を把握していましたので、概ね仲介会社の提案と僕の希望は合致したものでした。

「たぶん、分譲比150%くらいが落としどころだよね」と。

事実、売出しを開始すると、その週末から内覧の訪問を受けました。
3月29日(日)・4月5日(日)と2週続けて計4組の内覧者をお迎えしました。

内覧者を迎え入れるのも、なかなかメンド臭いのですよ。
ちゃんと掃除しておかなきゃいけないし、水回りも水気を拭き取っておいたりね、ゴミも捨てたり隠したり。
僕の場合は、それ以前から断捨離を進めていましたので、その点では少しラクだったかもです。
(参考:断捨離を実行することにします

内覧に来られた方からも「え? ぜんぜん生活感ないですねえ」なんて言われましたしね。

売り出してすぐに複数組の内覧があったこと、それも近隣の方が多くて「このマンションに空きが出るのを待っていた。当然、相場もわかってる」とおっしゃっていたことなどから「こりゃ、あっさり契約に至りそうですね」などと仲介会社の担当氏とも話し合っていたのですよ。

そしたら、緊急事態宣言ですよ。

仲介会社も在宅勤務になり「ちょっと様子見っすね」と。
内覧者の印象をよくするために、仲介会社の負担で実施するはずだったハウスクリーニングも、宣伝で使用する写真の撮影も一時ストップ。

ようやく「内覧希望者がおられます。感染対策には気をつけますので、お迎えいただけますか?」と連絡があったのが5月24日。
ほぼ、ひと月半ぶりだったんですよね。

そのときに来られたひと組が、5月30日に再訪され翌日に購入申込書を出されました。
申込み金額は、売出し価格よりも200万円低かったものの、想定の範囲内だったのですぐに「オッケー」を出し、6月6日(土)に売買契約を交わすことになったのです。

それにしてもこの新型コロナ禍の中、買主を見つけてくれて無事に契約にまで漕ぎ着けてくれた仲介会社の担当氏には感謝の言葉しかありません。

正直、長丁場を覚悟しましたもん。

「萩で暮らしながら、東京のマンションを空き家にして、仲介会社に鍵を預けて販売活動することになるんだろうなあ…」
「コロナだから仕方ないよな」
「どっかのタイミングで、価格も見直ししなきゃな」

なんてことも考えていました。

結局「売却に決めて、正解」と思うことに

売買契約を交わすことができれば、まずはひと安心です。
買主も「あまりバタバタしたくないので、ゆっくりやりましょう」という感じだったので「8月末くらいを目指しましょうか…」と。

実際に慌ただしくなったのは、7月に入って引越し業者を決め、金融機関に全額返済の連絡を入れたり、引渡し日当日の段取りを司法書士とやりとりし始めてからですね。

僕の場合、引き渡し当日には萩にいることになっていましたので、入金の確認をネット上でしつつ、金融機関への残債の返済を買主名義で受け付けてもらう必要があったりしましたので、この辺のやりとりがちょっともたついたりしましたかね。

なにぶん慣れないことなので、どこまで仲介業者や司法書士のサポートを期待して、どこまで自分で調べつつ進めなきゃいけないのかが判断できないのですよ。

しかも、仲介会社は火・水曜日が休みなので、司法書士も金融機関も揃って営業日である曜日が、月・木・金の3日しかありませんからね。
司法書士から電話がかかってきて「どうしても今日中に金融機関に伝えてもらいたいことがあるんです。たぶん仲介会社、把握してないんじゃないかな?」なんてこともありましたしね。

その後、株価は暴落前の価格にまで回復しました。
もしかしたら、僕が手放したマンションもこれから値上がりを続けるのかもしれません。

僕がここでした「売却」という判断が、収益的に正しかったのかどうかは、これからずっと答え合わせが続きます。

でも、例えばここで「賃貸運用」という判断をしたとして、20年後に萩で暮らしている70代半ばの僕が、1,000km離れた東京のマンションを売却するパワーがあるかというと、なかなか厳しいと思うのです。

しかも、その間ずっと固定資産税、修繕積立金、管理費を負担し続けることになるし、設備が故障したらその修繕責任は僕にあります。
常に空室リスクに怯えなければならないし、入居者とのトラブルのリスクもあります。

「そうしてしまったから」という面も無きにしもあらずですが、僕は「このタイミングでの売却、正解だったな」と思っています。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。