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理想は、僕が引っ越したことに誰も気付かないこと

2019.04.15

こんにちは、萩ドットライフ()です。

一緒に仕事をしている人たちの中に、東京と地方を行き来してる人がチラホラといるのですよ。いまのところ、非サラリーマンで知的労働者に限られるのでしょうが「増えるといいな」と思っています。好きなところに住んでいい時代が来ているのですよ。

僕の居場所なんて気にされなくなりました

今、萩の作業場にいます。
2018年9月から、東京と山口県萩市を行ったり来たりする「二拠点生活」をしているのです。

移動し始めのころは、Facebookに「萩に移動しま〜す」とか書いてたんですが、今は誰にも告げずに行ったり来たりしています。
Facebook見た、さほど仲良くなかったかつての同窓生から「プチ同窓会やろうよ」みたいな連絡が来るのって、結構ウザいのですよ。

途中、萩の作業場の工事待ちで、ずっと東京に居続けたこともありますが、二拠点生活を始めてから半年以上が経過しています。
もう誰も僕の居場所を認識していないはずなんですよ。

最初の頃は、仕事で関わってる人たちとは、チャットワークで「明日、移動日です」「お気をつけて」みたいなやりとりをしていたのですが、2〜3回目からは、そういうやりとりもしなくなったのですよ。
もう1年近く完全リモートワーク状態なので、僕がとこにいようが関係ないのです。

せいぜい「○月○旬ころ、飲み会しませんか?」みたいな連絡があって「そのへんは、大丈夫。東京にいるつもりです」と返事をするような場面でのみ、僕の居場所を気にしてもらえる感じですね。

今、一緒に仕事をしている人たちの中に、このパターンをチラホラ見かけるようになってきているのですよ。
ずっとお世話になってた制作会社の社長は、東京と神奈川県湯河原を行ったり来たりしていますし、最近一緒の案件に関わることが多いディレクター氏は、名古屋に住んでいて、スケジュールに応じて東京に移動しています。

もう、誰も他人の居場所なんて気にしてないんですよね。

プライベートだと、非対称感ありますね

萩の作業場は、僕が高校生まで住んでいた実家です。今でも、親兄弟が住んでいます。
この人たちにしてみれば、僕は「帰省してきている」のですよ。
僕にとっては、どっちが「行くところ」で、どっちが「帰るところ」か、どうでもいいんですけどね。

「なぜ、特に用もなさそうなのに、定期的に帰ってきているのか?」と訝しんでるようではあります。

僕は定期的に「帰る」理由を特に伝えてはいないのですよ。

  • 仕事をやめて長期休暇を取る
  • 今、セミリタイア中
  • 「二拠点生活」ってのをやってる
  • 老後に向けて環境を変える

みたいなことを説明しても、なかなか話のピントが合わないと思うのですよ。

なので「ときどき、萩で仕事することにした」という伝え方をしています。

同級生たちにしても、おおむねそんな感じですね。
「何をしようとしてるのか」とか「そもそも、どんな仕事をしてるのか」とか、興味はありそうなのですが、僕が今考えていることを説明しても、なかなかピンと来てもらえないのですよ。
「オレの仕事、デザイナー。Webだからネットに繋がってたらどこでもできる」「だから、ときどき萩で作業することにした」「親が年で心配。オレもそのうち移住してくる」くらいの伝え方で納得してもらえてる感じでしょうかね。

少数ですが、大づかみで理解してくれて、面白がってくれる人もいます。
こちらの界隈の人たちは、基本肯定から入ってくれるし、自身も考えてることを語り始めてくれるので、できれば接触の機会を増やしたいと思っているのですが、「希少種」なんですよね…。

「好きなとこに住む」はどんどん加速するでしょうね

前述のように「僕の仕事仲間」という狭い範囲ではありますが、確認しないと居場所が分からない人が増えつつあります。
今後、加速していくと思うんですよね。

制作会社の社長は40代半ば、ディレクター氏は40歳くらいかな。
「住むとこ、東京である必要ないな」って考えるタイミングってあるんでしょうね。
おふた方とも。それに僕を加えて3人とも「東京以外に拠点を」の理由は違いますけど、たぶん、自分を納得させるために選んだ言葉が違うだけのような気がします。

はじめは「なんとなく、東京よりも快適な場所でくらしたいな」みたいな感情から始まってるはずなんですよね。

共通点は「サラリーマンじゃない」かつ「知的労働者」ってことですね。
この先、たとえば今、名古屋にいるディレクター氏が大阪に引っ越しても、僕は気付かないと思います。
ある日「○日、飲みません? ○○ちゃんも大阪から来るっていうし」「え! 大阪?」みたいな感じで知ることになるんだろうと思います。

フリーランスもしくは、自営業者、経営者であり、知的労働者であれば、どこでも自分が好きなところで暮らせる時代なのですよ。
顔を合わせて何かをやるイベント的なことでもない限り、他人の居住地なんか気にする必要がないのですよ。

10年くらい前から「地方に住んでリモートワークできるといいな」と思いつつも「やっぱ、印象の距離ってあるからな、引っ込んだ感出すと良くないな」などと思っていたものなのですよ。

「印象の距離」というのは「なんかあったときに、東京にいてくれないと、フェイス・トゥー・フェイスの問題解決ができないよね」みたいな、意味なく近場の人と組みたがる、ネット上のやりとりだけで進行できるのに、なぜか遠隔地の人に発注したがらない、みたいなことです。

あくまでも、僕が属する界隈だけの感想になりますが、今は、ほぼ解消されてるんじゃないでしょうか。

僕は、しばらく二拠点生活を続けた後に、萩市に移住するつもりです。
もちろん、取引先名簿を更新してもらったりしなければならないので、要所々々には、きちんと報告しますが、日常的な連絡のやりとりはしつつ、誰も僕が引っ越したことに気付かないことが理想なのです。

メールのシグネチャ当然更新しますから、気づいた人が「アレ? 萩ドットライフさん、今どこに住んでます?」ってくらいが、ほどよいのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。