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なんとなく、風というものを意識しています

2020.07.12

こんにちは、萩ドットライフ()です。

僕が地方移住する目的は「風通しの良い場所へ、見晴らしのいいところへ」ということなのです。こんなことを考えるようになってから、やたらと「風」というものを意識するようになっています。今が「風まかせ」で生きるフェーズだからなのでしょうね。

ときには「風まかせ」でいいのです

今日が萩市滞在の最終日です。明日、東京に戻って、次8月下旬に萩に戻ってくるときには本移住です。

僕が萩に移住することを決めた理由は、なんだかんだと複雑に絡み合っていて、なかなかひと言でい表せるものではないのですよ。

突き詰めていくと、以前投稿した「田舎に住むメリットなんて、なくていいんじゃないかな」でも書いたように「自然に振る舞いたいから」だし、結局「風通しの良い場所へ、見晴らしのいいところへ」ということに尽きるのだと思うのです。

そんなふうに考えていることもあって、ここのところ「風」という言葉を意識するようになっています。

自然に振る舞うことを「風まかせ」という言い方をしますね。
人によってはあまりポジティブに感じない言葉かもしれません。

「運次第」とか「気まぐれ」と同じような使い方をする言葉ですからね、
辞書にも「その時のなりゆきにまかせて行動すること」なんてかいてありますね。

かぜ‐まかせ【風任せ】 の解説
その時のなりゆきにまかせて行動すること。「方針がなく風任せの運営」
出典:風任せ(かぜまかせ)の意味 – goo国語辞書(2020年7月12日現在)

でも、だからといって自分から何もしないわけでもないのですよ。
その時々で、風の向きを感じながら、心地いい風なのか、足をすくわれるような強烈な風なのかを判断して、ベストな選択をしながら行動するということだと思うのです。

なかなか忙しいのですよ。

ずっと自分の目標をもって、それに向かって歩いてきた人生だったと思います。
それはそれで尊かったり、自分の背骨をしっかりと作ってくれたように感じています。

でも、先の目標ばかりをみていると、ほんの少しだけ「今」がおろそかになってしまうんですよね。

このへんはバランスなのだろうと思いますが、人生のどこかのフェーズで「いまに集中してみる」ことも大切だと思うのです。

だからこそ、こうして無職になって、山口県萩市に移住することを決めたのです。
とりあえず今は「風まかせ」で構わないのです。

目の前にあることと淡々と向き合っていたら、少し人生の軌道が修正された。そんな感じを望んでいるのです。

風は、街の目に見えない魅力なのです

僕が今やろうとしている、地方移住と絡めて考えると、どうやら昔から日本の先人たちは地域を表現する言葉に「風」という文字を入れ込むことが好きだったようです。

「風土」とか「風習」「風俗」それに「風物詩」なんて表現もありますね。
なにか新しいことを初めて、盛り上げようというときには「風を起こそう」なんて言い方をしたりね。

この感覚、僕もなんとなく理解できるのですよ。
約2年間、東京の清澄白河と山口県萩市を行ったり来たりの二拠点生活を続けてきましたけど、やはり「風」が違うのですよ。

街の魅力って、ビルやお店、公園、行き交う人々のファッションだったり「目に見える」ものだけでつくられているワケではないと思うのですよ。

その街の空気感だったり、薫りだったり、目に見えないものがたくさんあって、そしてそれらが場面々々で表情を変えながら「吹いてくる」のですが、その印象は街によって地域によって異なりますよね。

どっちが良くて、どっちが悪いということではなくて、考えてることだったり、人生におけるシーンだったりで、その好みは変わってくるものだろうと思います。

僕が移住する萩市は、歴史的な名所旧跡や文化資産に恵まれ、海も山も近く、田舎ゆえに空の高い街です。
でも、そうやって目に見える景色から得られる魅力が半分。そしてもう半分の魅力は、目に見えない「風」なのだと思うのですよ。

現実の「海で感じる風」「丘で感じる風」もそうだし、とても重要なのですが、大雑把にいえば「街の雰囲気」みたいなものを含めた「風」のことですよね。

自分で住み着いて、その風を上手く言葉や映像にできればいいな、などと考えているのです。
そうすると、僕の地方移住が楽しく充実したものになるだろうな、と。

風をイメージすることの効能

もっと年を取っていくとどうなるかわかりませんが、50代半ばの僕にとって、加齢は「向かい風」なのですよ。

俗に言う「焼きが回る」ってヤツです。

30代半ばでフリーのデザイナーになって、しばらくして仕事が回り始めてからはずっと「追い風」を感じながら調子に乗ってたんですけどね。

こういうときには、風の吹き方が違う場所に移動するか、自分のカラダの向きを変えるしかありませんよね。

だから2年間、萩の風を感じるために二拠点生活をしてみたのです。
なんとなく「心地いい風」を感じることができたように思います、だから移住を決断したのです。

おそらく、この頃から「風」を意識しはじめていたような気がします。

風を意識すると、それだけでなんだか心地いいのです。
今こうして室内でブログ記事を書いているとき、風は吹いていません。

でも、風のことをイメージするだけで、少し気分がいいのです。

窓を空けて天気を確認して「雨が振りそうもなかったら、涼しいうちにちょっと散歩に出かけるかな」なんてことを考えて、ちょっと心が弾むのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。