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作業のスピード感を高める、フリーランスの役割

2018.10.05

こんにちは、萩ドットライフ()です。

フリーランスは、労働時間によって収入が決まるわけじゃないのですよ。クライアントが了承したら、そこがアウトプットなのです。仕事のスピードを上げることが所得に直結するので、できるだけ効率的に作業を進めて、短時間で完了させたいものなのです。

拙速 vs 巧遅

その昔、ビジネス書的なものを読むと「拙速は巧遅に勝る」とか「巧遅は拙速に如かず」みたいなお言葉が、よく書かれてましたよね。こういうところでよく使われている「孫子の兵法」が初出のようです。
今でもググるといっぱいでてきます。
中には「孫子はそんなこと言ってない」みたいな記事もありますね。
その真偽はさておき、僕も「拙速は巧遅に勝る」みたいな感覚って持ってるのですよ。
おそらく、仕事上で僕たちが共有している価値観って、

  • 巧 > 拙
  • 速 > 遅

だろうと思うのです。なので「巧速」が良くて「拙遅」がダメに決まってるんですよね。

ところが、あらゆる処理を「巧速」で仕上げていくのには、相当な練度と才能が必要になりますので、多くの人は「拙速」と「巧遅」の間でバランスを取るのですよ。

  • 完璧でなくとも「仕事が早い」
  • 完璧さを追求して「仕事が遅い」

の調整ですよね。
もちろん、〆切に間に合わない、納期の変更を余儀なくされる、なんてのは論外ですが、スケジュールの途中で「見せるか、粘るか」の葛藤は常にあります。

テンポを作る「拙速」

Webデザイナーを生業としている僕の仕事は「拙速」寄りです。
「完璧」や「充分」というものについて、僕が考えることと、クライアントが考えること、これは違っていて当たり前で、作業というのは、それをすり合わせる工程だと思うからなのですね。

僕が勝手に「完璧だ」と思っていても、クライアントが同じように「完璧だ」と感じてくれるとは限らないのです。僕の独りよがりのために時間を費やすよりは「あれもできる」「これもできる」とイメージした上で「現状こんな感じですが、いかがでしょう?」と早めに開示していったほうが、チーム全体のテンポアップにつながると考えています。
また、早めに開示したほうがクライントのニーズとズレが発覚したときにも調整する時間を作りやすいのですね。

僕が思うに「拙」は成長して「巧」になりますが、「遅・速」は、自分のリズムとして刻み込まれてしまって「そういうスピード感の人」になるような気がしてるんですよね。
なんらかのエビデンスがあるわけじゃなくて、うっすらとした感想に過ぎませんが。
もちろん「拙・巧」も程度次第ですよね、「拙速は巧遅に勝る」とか言いながら、テキトーなものを超速でアウトプットしても何の意味もありません。

駆け出しの頃なんて、誰もが「拙遅(つたなくて遅い)」なんですよね。そこから「巧速(たくみで速い)」を目指すわけですが、その成長過程として「巧遅」よりも「拙速」を選ぶのは賛成です。
スピード感は、駆け出しの頃に意識して「速」を身に着けたほうがいいと思うのです。
「巧」は、コツコツと継続していれば身についてくるものだと思います。

また「速い」って、クライアントから喜ばれるんですよね。
クライアントも、多くの仕事を抱えた上で僕たちとの協業に参加しているのですから、次から次へとさばいて行きたいはずなんですよ。早く手を離したいのです。「対応の遅さ」は、クライアントにとっての不利益なんですよね。
なので「速い対応」は、喜ばれるのです、信頼につながるのだと思っています。

をもたらす結果となっていることが少なくありません。仕事がずば抜けて早い人は、それだけで光り輝くのです。仕事ができる人は、それをよく知っています。

確認作業について

フリーランスは基本、リモートワークです。オフィスワークと違って、近寄っていって「今、ちょっといい?」ということができないので、メールやチャット、または電話で確認作業をすることになりますね。
どうしても待ち時間が発生するし、相手の「手を止める」ことになるので、躊躇もするのですよ。

僕の場合は、案件の進捗に影響するものでもない限り、自分で判断するようにしています。そのうえで「このように解釈しましたが、間違いありませんか? ご確認ください」という形の確認にするようにします。
もちろん「いや、そういうことじゃないんです」という返答ならば、快くかつ高速で作業をやり直します。
最初のうちは「こいつ、なんで確認も取らずに間違ったやり方してるんだ?」と思われる方もいるとは思うんですが、「違うよ」というバックにサクサク修正対応してると、そのうち「こっちのほうが効率いいな」と思ってもらえてるような気がします。
でも、ひとつ言えるのは、僕の進め方が気に入らない方は僕に発注してこなくなるので、気に入ってくれた方ばかりと付き合うようになりますので、「この方法論、生存バイアスですよ」ってことですよね。

このやり方を共有できると、僕は放し飼いしてもらえるからラクなのですよ。
たぶん、チーム全体のスピードアップにも寄与していると思います。

この「確認作業の自由度」みたいなものをルール化するかどうかは、全体をマネジメントする人に悩んでもらうとして、この方式を取るためには、同時にもしくは事前に、信頼感を得ることが需要ですよね。
その信頼を作る要素のひとつが「スピード」だと思うのです。
そして、信頼が増せば、さらに自由度が増す。この好循環がチーム全体のスピード感を上げていくのだと思っています。

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