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デザイナーの収入。好きでやってるんだから低くてOKなワケないよね

2019.01.22

最終更新日:2019年02月04日

こんにちは、萩ドットライフ()です。

僕、ずっとデザイナーやってるもんですから、ときどき「Webデザイナー+年収」とかでググって見るんですよ。そうすると「え!」って思うくらい低いんですよね。若い人が多い職種だからってのもあるんだろうけど、これでいいわけないですよね。

Webデザイナーの収入って、低すぎません?

ググるとまず「平均年収.jp」というサイトが見つかるのですよ。
こういう統計の信頼性ってどうなんでしょうね? 「平均年収と国税庁の年齢別階層年収との比率で独自で算出した結果になっております。」みたいなことが書いてあったりしますから、そこそこ正しいデータなんでしょうかね。
「業種名+収入」「企業名+年収」なんてワードで検索することって、たぶん多いでしょうから、な影響力のあるサイトであることは確かなんでしょうね。

僕はWebデザイナーです。50代半ばのフリーランスです。
もともとはグラフィックをやってましたが、30代半ばにフリーランスになった頃からWebに手を出し、今ではほぼ100%Webデザインの仕事しかしていません。

同年代のWebデザイナーに会ったことがないので、おそらく最年長組だろうと思います。
たぶんWebデザイナーっていう職種自体が「若い人の仕事」って感じなんでしょうね。
40歳くらいで、ちょっとベテランっぽい印象はありますよね。

それにしても、

webデザイナーの年収
平均年収:350万円でした。(口コミ調べ)
平均給料:30万円~40万円

webデザイナーの平均年収の範囲はおよそ300~400万円
最大年収:約540万円
出典:webデザイナーの年収【男性女性】や20代30代40代の年収や業種別【在宅フリーランス・独立】の年収給料|平均年収.jp(2019年1月22日現在)

ってのは、ちょっとヒドい印象がありますね。

「みんな若いんだから、そんなには高く出ないよね」ということだとしても、ちょっと低すぎやしませんかね。

かつ、サラリーマンだと、ある程度の年齢になったら、ディレクションやプロデュースの方に移って、デザイナーとして手を動かさなくなるのかもですね。
結果「デザイナー=若年=安い」「プロデューサー=ベテラン=高い」って構造になってるのかもしれません。
この辺は、僕がフリーランスなので、なんとなく感じてるだけなのであって、そういう人事制度になっているのかどうかは謎です。

給料安くても、好きだから

「好きなことを仕事にしたい」「お金がすべてじゃない」「今いる、この場で成長したい」などなど、稼げない状態を誤魔化すための言葉は、たくさん落ちてるのですよ。
「小さな会社だから」とか「経営者がダメだから」みたいに、理由をまわりに求めることだってありますよね。

でも、デザイナーって、他人が行動するきっかけを作ってあげたり、後押ししてあげることが仕事ですよね。

自分の得ている収入に不満があるのならば、その状況を変えることも「デザイン」だと思うのですよ。

昔っから「好きで始める人」が多い職種って、収入低いことが多いんですよね。
僕らが社会に出た30年前ならば「アパレル産業」とか「美容師」なんかが、その代表でしたかね。最近だと「アニメーター」とか「地下アイドル」「声優」あたりが、そのカテゴリに入ってくるんでしょうね。

「デザイナー」「ライター」「フォトグラファー」などなどのクリエイター業もその傾向が強いことは確かなのですよ。
僕が見てきた30年、ずっとそうなのですから「そういうもん」ということではあるのでしょうね。

でも、そこから抜け出すことって、本業である「クリエイト」そのものだと思うのですよ。

みんながちょっとずつ、足掻くべきだと思う

昔も今も、クリエイターが豊かな生活をするには「大手に入る」「フリーになる」が相場ですよね。
なんだかんだ言いながら、一番いいのは「大手に入る」なんじゃないでしょうかね。

僕も「ひとりが好き」「しばられたくない」「通勤キライ」などなど、フリーランスでいることを正当化する言葉はたくさん持ってますが「大手いいなあ」と思うことって多いですもんね。
何よりも「月給スゴい」って思うし、「退職金」も羨ましいし。

でも、大手に入るのって難しいんですよ。試験とかありますからね。
フリーになるのはラクですよ、名乗ればいいんですから。でも、収入ゼロのまま終了しちゃう可能性もあります。

おそらく「大手には雇ってもらえない、でもフリーになるのは怖い」って人が大部分なんじゃないでしょうかね。

僕の印象では、この業界って昔から転職の多い業界だと思います。
一度フリーになった人が、サラリーマンデザイナーに戻った話も少なからず聞くことがあります。そして、再びフリーになったり…。

もし「オレ給料低いな」「ホントはもっと実力あるはずなんだけどな」って思う若い人がいたら、もっとカジュアルに転職してもいいと思うんですよね。
周りにいる、オッサン・オバサンたちを見てください。みんな転職経験者だったりしません?
社長は「あそこにいて、ここにいって、それでも合わないから独立しちゃった」みたいな人だったりしません?

この業界の年長者たちは、転職を繰り返す人のことをなんとも思っていませんよ。
あ、ただ「クライアントを取った、取られた」のモメごとは、ときどき聞くかな? この辺は仁義に気を使う必要はあるかもです。訴訟沙汰になって、大騒ぎしてた人もいましたしね…。

もし、退職を申し出た若いクリエイターを裏切り者呼ばわりしたり、転職活動の邪魔をするような経営者や上司がいたら、この業界からいなくなるのは、そいつらです。

この記事。ここまで「収入」をテーマに書いてきましたが、「働き方」や「割り当てられる案件の種類」などでも同じことで、クリエイター業だからこそ、不満があれば、自分自身で問題提起して、解決策を見出し、行動すべきなのですよ。

自分自身で問題を把握しているのに、行動しない理由ばっか探し続けるのって、クリエイター的じゃありませんよね。
そして「自分はやっぱサラリーマンに向いてないな、自由な方がいいや」って思うのならば、フリーランスもなかなか悪くないですよ。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。