最寄りだと思ってたスーパーのほうが遠かった
2021.02.25
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。近い遠いを分けていたものは川の存在でした。なんとなく川や大きな道を渡るのって億劫なことってありません? 些細なことなのですが、人の生活圏ってこんなことが理由で決まったりするんですよね。生活スタイルが変わった今、意図的に補正しなきゃ。
Google Mapで測ってビックリ
ずっと「こっちのほうが近いから」って思ってたんですよね。
常用しているスーパーが2店舗あって、仮にA店B店とすると、A店のほうが品揃えはいいんだけど、僕が買うものなんて大体決まってるから、たいてい近いB店に行くことが多かったのですよ。
A店に行くときというのは、調理室で作られたお弁当類を物色したいときや、ちょっとした生活雑貨を見て回りたいときに足を伸ばすくらいのものでした。
だいたいB店に3回行ったら、A店に1回、くらいの感じだったでしょうかね。
「面倒くさいから、近い方でいいや」なのです。
それが、たまたまGoogle Mapを見ながら「おや、そんなに距離変わらないんじゃない?」と思い始め、実際に計測してみると、なんとA店のほうが近かったのです。
まあ100m程度のもんですけどね。
つまり、これまでずっと「品揃えが良くなく、かつ遠い、B店」にずっと通っていたのです。
B店は「QUICPayが使えるから」とか、ちょっと街外れなので「空いてて買い物しやすい」ってのもありますけどね…。
人は川を渡らない
僕が「B店のほうが近い」と認識してしまった原因のひとつに「川」の存在があると思うんですよね。
自動車免許を取って車を買うまで、僕はずっと自転車で移動していました。
(参考:四駆の軽トラがやってきた)
A店に行くには大きめの川を渡らなきゃいけないんですよ。
その川にはアーチ型の上り下りのある橋がかかっているのです。
無意識のうちに、その川を越えることを避けてたんでしょうね。
なので、ついついB店に足が向かっていたのですよ。
川を渡らずに住むことを「近い」と認識しまっていたのでしょうね。
そういう「実際の距離よりも、印象の距離」みたいな考え方をしてみると、B店へ向かう道のほうが人通りも車も少なかったり、信号の流れもスムーズな気がしますね。
A店へ向かう道の歩道は、自転車のスピードを抑えるためなのか凸凹しててちょっと嫌だったりね。
人の生活圏って、わりとそういうことに左右されながらできあがってるんだなあ、と感じました。
どこの街でどう暮らそうが、なんとなく「あっち河岸、こっち河岸」みたいなのを心の中に作っちゃうんですよね。
もう何十年も車生活をしている地元の方々にとっては「は?」ってなもんなんでしょうけどね。
大きい道路も川なんだよね
東京で暮らしているとき、僕は一番近い駅の出入口を使っていませんでした。
「あっち使ったりこっち使ったり」じゃなくて、ほぼ100%の確率で、二番目に近い出入り口「しか」使ってなかったのです。
理由は簡単で、一番近い出入口を使おうとすると、信号を渡らなければならないからです。
運が悪いと1分くらい信号待ちしなければならないのです。
たったの1分ですけれども、それで生活導線って決まっちゃうんですよね。
付け加えれば、二番目に近い出入り口にはエスカレーターが付いていて、一番近い出入り口には付いてないとか。
二番目に近い出入り口からマンションのエントランスに向かう間には、コンビニもスーパーもあるけど、一番近い方にはないとか、いろんな理由もあるんですけれどね。
一番大きな理由は「なんとなく横断歩道、渡りたくなあ」でした。
実は、一番近い出入口のほうが改札までの距離も近いのですよ。
なので「速さ」で比較しても、断然一番近い出入口に分があるらしいのです。
「信号に引っかかったとしても、ぜんぜん速い」らしいです。
「らしい」というのは、エレベーター内の会話などで「聞いた話」であって、僕自身が計測したり実感したことじゃないからですね。
なんせ、僕は「二番目に近い出入口」を使い続けてたのですから。
事実、朝出勤する人たちの流れを見ていても、一番近い方の出入口を使っている人が多数派でしたしね。
それぞれの生活スタイルで、優先すべきことが違っていて、それによって動線が変わってくるんですよね。
一番近い出入口を出てすぐのところにカフェがあって、同じマンションの住人で利用している人が多かったようなのですが、僕は2・3度しか使ったことがありません。
ほんの数10メートルの道路の向こうなのですが、生活圏じゃないからですね。
どうせ車だし、わざと遠くのスーパー使ってみるか
こうして考えてみると、どうでもいいことが影響して人の生活圏ってできあがってるんですよね。
そして1回パターンみたいなのができちゃうと、なかなかそれを崩す動機に巡り会えないのです。
誰かに「絶対、あっちのスーパーのほうがいいよ。品揃えはいいし安いし、支払い方法多いし」なんて話を聞くと「そっか、じゃあ足を伸ばしてみるか」なんてことにもなるのでしょうが、そんな話めったにしませんしね。
しかもコロナ禍中なので、雑談が始まるきっかけすら得られませんもんね。
とはいえ、いつも心のなかでは「たまには、行ったことのないお店に行ってみるかな」なんてことも思ってるのですよ。
昔っから、道路とか川を渡るのにちょっとした億劫さというものは感じていたのですが「こんなふうに渡らないものなんだなあ」と改めて思っています。
振り返ってみると、学生時代に住んでたあの街でも、社会人になって暮らし始めたあの駅前でも、そうやって自分の生活圏を作ってきたんですよね。
同じことを何度も繰り返しているのです。
東京で暮らしてると、どんな街だろうと歩いて行ける範囲でなんやかんや揃うものなのですが、萩で車生活を始めると、少し生活圏の広さとか距離感を意図的に補正しなきゃダメですね。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。