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何か作って売る、そのために伝える。そうして繋がる

2019.11.06

こんにちは、萩ドットライフ()です。

何かを作って売ることが、仕事の基本なのですが、それに付随する「伝える」「繋がる」も最初から内包した上でビジョンを描くと、もっと楽しそうだと思っているのです。まだ長期休暇が始まったばかりですが、その次のことが気になって仕方ないのです。

「作る」の周辺。売る、伝える、繋がる

「○○屋」という言い方があります。
さしずめ僕は、長い間「デザイン屋」を生業としてきました。

少々、人のことを蔑むニュアンスを含んだ物言いかもしれません。
反対に「○○家」と呼べば、なんとなく敬っているような感じがしますね。

たとえば「画家」と「絵かき屋」みたいな感じ。

僕もたぶん、30代くらいのときに「ああ、あなたがデザイン屋さんね、今回の案件ではよろしくね」なんて言われると、腹を立てていたと思います。

50歳を超えた頃から「うん、別にデザイン屋ってことでいいんじゃないかな」と思うようになりました。
とくに何がきっかけで、そう思うようになったかは憶えていません。

年をとるにつれ、自分が考えるデザインの範囲が広がっていったからかもしれませんね。

案件に関わっている全員に言えることなのですが、みんな何か得意技を持ち寄り、それを売るという行為を生活の糧にしてるんですよね。

デザイナーである僕は、デザインを売ることでメシを食っているし、その行為自体が「僕はデザイナーですよ」と周りのみんなに伝える行為だし、そうやって各々の役割を持って繋がっていってるのですよ。

もちろん、若い頃からずっとそうだったのですが、年齢を重ねるごとに「売る・伝える・繋がる」の方に重きを置くようになっていった気がするのです。

「屋」の部分に、人と人との関係とか、人の行き来みたいなものを感じられるようになったのでしょうね。

僕自身がデザイナーであることは当たり前なのですが、そのことを周囲の人と共有し、その中から僕の能力を使ってみたい人が声をかけてくれて繋がりが始まるんですね。

当然、僕も相手を「いったい何屋で、どの程度のヤツなんだ?」くらいの吟味はします。
先方が僕を選ぶように、僕も仕事で組む相手を選ぶのです。すべてが叶えられるか、そうでないかは別として。

さて、何屋になろうか

ここのところずっと、このブログで「無職になった。無職になった」と繰り返しているように、デザイナー業を辞めたのですよ。
「すでに」というべきか「まだ」というべきか…。無職になってひと月ちょっと経過したところです。小学校の夏休みくらいの期間ですが、あっという間でした。

そもそも「1年以上の長期休暇を取る」と決めてなった無職なので、まずはゆっくりと休むことが目的なのですよ。
先日「無職になったら、ストレスとうまく折り合えるようになった」という記事を投稿したように、概ね「よく休めてる、無職になってヨカッタ」とは思っています。

同時に、じっくりと自分と向き合う期間としようとも思っているので、今後の人生について、いろんなビジョンを描き続けているのです。

どうしても「何を作ろう。何屋になろう」という考え方をしてしまうのですよね。
以前『「作る人」で居続けよう』という記事を投稿したことがありますが、僕はもともと、モノを作ることが好きなのですよ。

僕は、以降おそらく75歳から80歳くらいまでの人生を、セミリタイア期と設定しています。

これまで、生活の糧を得るためにモノを作ってきたのですが、以降の人生は「楽しいこと」「やりたいこと」に集中してモノを作ることをして過ごそうと思っているのです。
このブログ内の至るところで「生産的な趣味」という言葉を使って考え続けています。

上述の「売る・伝える・繋がる」のすべてを、人生の楽しみのためにチューニングし直す時期なのです。

僕は最近、ずっとYouTubeでDIY系の動画を観ています。
過去にも何度か「古民家を取得して、暮らしながらセルフリノベーションをやりたい」という願望を記事にしていますが、おそらくこれ、実現します。

その前に、車の免許を取ったり、東京のマンションを引き払って賃貸に出したりというメンドクサごとを処理しなければならないのですが、ここまでをこの長期休暇中に済ませたいと、計画に組み込んだのです。

ビジョンから計画へ。まあ大丈夫でしょ

「まず、モノ作りありき」だと思うのですよ。
田舎の古民家を取得して、そこを拠点にしながら、拠点そのものをリノベーションしていく予定です。

もちろん、僕は山口県萩市に移住することに決めているので、萩市内の(たぶん山間部の)物件を買おうと思っているのですが、集落名くらいは公開して、その様子をYouTubeで配信してみようかと思っています。

当然、事前にその(集落名公開)リスクは検討しますが、地域の人に興味を持ってもらいたいのですよ。

「売る」という行為を、動画配信から得られる収益に求めるのか? それともリノベーション物件を再販するか、賃貸で運用するかは追々考えますが、その場で僕が作業していることが誰かに伝わって、繋がりができると楽しそうだと思っているのです。

はじめっから「伝えること」も「繋がる」ことも「作ること」の中に内包した上でビジョンを描いていきたいのです。

集落の古い家い居住して、右も左もわからない素人大工の僕が、修繕しながら暮らしていくところからストーリーを始めたいのですよ。
近所の人から、あそこの家の人は何やってる人なんだ? と思われるところから、少しずつ集落のメンバーになっていくことを込みでコンテンツにしたいのです。

後々、そのリノベーションした古民家を賃貸物件として運用するときにも、そのストーリー込みで店子さんには入居を検討していただきたいのです。

繰り返しますが、僕はモノを作るのが好きなのです。
そして「あなたが作ったものが欲しい」と言われることは、もっと好きなのです。

これまでの人生は、生活の糧を得るためにモノを作っていましたが、今のこの長期休暇を境に「自己表現を楽しむための創作活動」へ軸足を移そうと思っているのですね。

能力を伴わないビジョンは、妄想に終わりがちです。

でも、せいぜい200〜300万円程度の古い家を買い、ネット上に公開されている知見を参考に時間をかけながらセルフリノベーションをしていくくらいなら、どうにかなるでしょ。

YouTubeに動画を配信するのも、もちろん最初はダサい動画を配信することになるのでしょうが、恥を偲んで不出来なものを他人に見せることには慣れています。これも、どうにかなるでしょ。

でもこういうの、何屋っていうんでしょうね?
さっき、萩市内を朝ランしながら、そんなことを考えていたのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。