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戦いを略すと書いて、戦略

2018.11.07

こんにちは、萩ドットライフ()です。

戦略とは、戦いを略すこと、つまり「最小の労力で目的が達成できること」みたいなことをよく聞きますね。僕は自分の会社を作って、20期以上経過したのですが、今になって「はて、自分に戦略なんてあったかな?」などと考えてみているのです。

「略す」以前に、そもそも戦ってた?

それほど「戦ってきた」という認識がないのですよ。「経営は戦いだ」みたいな比喩表現ありきで、20年以上会社経営をしてきたという意味では「戦ってきた」のでしょうかね。
学生時代はバレーボール部に所属していましたので、リーグ戦やらインカレやらと、わかりやすい「戦い」が設定されていたのですが、社会人になってからは「戦ってる」と感じていないのです。

調べてみると、どうやら「苦痛や障害を乗りきろうとする。打ち勝とうと努力する。」みたいな意味も含まれているようですから、なんとなく「努力してる」とか「頑張ってる」みたいなのも「戦ってる」のうちに入るのかもですね。

僕はずっと「これやってみたい」と思ったものに手を出してみて、しばらく努力を継続してみる。なんとなく上手く行きそうだったら「これでメシ食いたい」って考え始めるし、そうでなければ「や〜めた」ってなる。
こんな感じのことを繰り返してきたように思うのです。

自分の会社を作ってからもそうなんですよ。幸い、従業員のいない僕ひとりの会社なので、とくに「戦略」なんてものを意識することなく、目の前の「これやってみたい」に手を出すことで、なんとなく軌道修正し続けた20余年だったと認識しているのです。

「略」って字の意味を調べてみた

みんな「戦いを略すと書いて、戦略」って言ってるけど、たぶん「戦いを省略する」みたいな意味で語ってますよね。ホントなんでしょうかね? 漢字っていろんな意味があるから「後付の解釈なんじゃないの?」とも思うのですよ。


①はかる。はかりごと。たくらみ。「計略」「策略」 ②うばいとる。かすめとる。おかす。「略奪」「侵略」 ③はぶく。かんたんにする。「略式」「省略」 ④ほぼ。あらまし。「略述」「概略」 ⑤おさめる。「経略」
出典:略 | 漢字一字 | 漢字ペディア(2018年11月7日現在)

一番最初に書かれてる「はかる。はかりごと。たくらみ。」って意味のほうが「戦略」っぽいですね。

概ね「最小の労力で目的を達成する」って解釈をしておけば、なんとなく当てはまりそうな感じですね。

「ものごとに優先順位を付ける」くらいの意味なんでしょうね

「これやってみたい」があれば「こんなのやりたくない」がありますよね。やってみたいことでメシを食いたいので、当然やりたくないことよりも多く努力しますし、多くの時間向かい合うことになるのです。

こうして、ものごとに優先順位を付けたことは数え切れないほどあります。
これを「戦略だ」というには、あまりにもユル過ぎるように思いますが、なんとなくこういうことだと思うのです。
ものごとに優先順位を付けて、力の分散をさせないことだし、自分の望む方に集中させることだと思うのです。

でも、ギリギリの選択ってあると思うんですよね。
たとえば、「やってみたい」ことのレベルが低くて、まだメシが食えない状態で、お金がなくなっちゃった。「やりたくない」ことは、すぐにお金が稼げる状態。
この場合は、やりたくないことをやって、お金を稼がないとどうしようもありませんよね。

こういう場合は「まずは金を稼げ」ってことになりますよね。
これは「戦略をもつためには、下準備が必要」だってことなんだと思います。決して「まずは生活費を稼ぐことが戦略だ」ではないような気がします。

ギリギリの選択が「らしさ」を作る

とはいえ、ですよ。
「生活費がゼロになっても、ここだけは譲れない」ところってあると思うんですよね。「これやるくらいなら、生活費ゼロで死なない方法探そう、なんとかなるし」って。

逆もありますよね。「やりたくないことをやったら、大金や地位が手に入る」「やりたいことを選んだら、しばらく冷や飯食い」みたいな選択肢。

人は「どうにかして、やりたいことだけをやって、欲しいものを手に入れたい」「全部大切」などと考えるのですが、どうしても「あちら立てれば、こちらが立たず」は起こるんですよね。

こういうところのギリギリの選択の繰り返しが「自分らしさ」を作るのだと思うのですよ。

「やりたくないこと」って、たくさんあると思うのです。でもその中から「やらないこと」をきちんと抽出することが大切なのかな? と思います。
「やりたくないけど、やらなきゃ仕方ないこと」って、どうしても残ってきますからね。

結局「戦略とは『やらないこと』を決めることだ」みたいな、多くの方々が書かれている「戦略論」と同じようなところに着地してしまいました。
「みんなが言ってることは、それほど間違ってない」って思うことにします。

そして、そういうことなら僕もなんとなく戦略めいたことを考えてきたのかも知れないな、と。

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