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「一度は都市で働いたほうがいいよ」って思っていたけれど

2018.11.06

最終更新日:2019年03月07日

こんにちは、萩ドットライフ()です。

ずっと、国内外を問わず、都市で多くの人と刺激しあえる環境に身をおいたあとで「地元に帰る」とか「地方の活性化に寄与したい」みたいなことを考るべきだ、と考えていたのですが「最初っから地域人材を目指すのもいいかもね」とも思いはじめたのです。

「とりあえず東京で働いてみるか」でいいのか?

僕自身が、東京で就職して、東京でフリーランスのデザイナーになって、30年を超える職業人としての経験を積んだ今「山口県萩市でセミリタイア生活」などと言い出しているものですから、どうしても自分の人生を肯定しようとしちゃうんでしょうね。

地域創生とか、地域活性化には興味はあるものの「一度は都市で働いたほうがいいよ」って思っていました。
過去記事でも「住む場所って、人生を左右しますよね」で、

学歴の高い低いに関係なく、人生の中で一度は、イノベーション産業が集まる都市に居住する時期を作るべきだと考えています。
都市部は住宅費が高いので、少々収入が増えたくらいでは、生活水準を上げるに至らないかもしれません。
それでも「豊かな地域」「仕事の種類の多い地域」に居住する経験は、視野を拡げるために役立ってくれると思うのです。

なんてことを書いていますね。

東京と萩を行ったり来たりする二拠点生活を始めてからなんとなく、東京にいるときと萩にいるときのマインドが切り替わるポイントが、自分の中にできてきたような気がしています。
おそらく「田舎にいても、やりたいことはできる」と信じている人に直接会うことになるし、熱を感じるからなんでしょうね。

僕もちょっと「『東京に行きさえすればなんとかなる』なんて考えちゃダメだよ」って方向の考え方をしてみたくなったりするのです。

地元に残って「地域人材」になる

「地元にいることを強みにする」ってことなんでしょうね。「あの人は、田舎にいるから面白い」って言われる人になるってことなんだろうと思うのですよ。
都市部にいる人からは「面白い人が田舎にいる、会いに行きたい」と思われつつ、地元の人からは「ウチの街で○○と言えば△△さん」みたいなちょっとした有名人として扱われる。そんなポジションを取れたらいいんじゃないかな? と思うのです。

たぶん「理想論」も含んでいるのですが「東京に行きさえすればなんとかなる」だって、ひと山いくらの中に埋もれることのほうが多い楽観論なのですから、「地域人材」を目指すことを否定する理由にならないように思うのです。

僕はデザイナーを生業としているのですが、山口県萩市では希少種のようです。
知っている限りではありますが、デザイン事務所などというものは存在せず、「あそこの印刷所にはデザイナーがいる」っていうくらいらしいのです。

おそらく、ライターや編集者なども含めた「クリエーター」と括られる職業の人たちは、腕前に関わらず、チャンスは得やすいんじゃないでしょうかね。
その上で一定の評価を得られれば、評価はすぐに広まりますから、重宝されるんじゃないでしょうか。都市で働くよりも、その街で目立つ存在になるスピードは格段に早いと思うんです。
もちろん「こいつはダメだ」ってなったら、その評価もすぐに広がっちゃうんですけどね…。

都市の人が接触したがる人になる

今、都市にいながら地方に注目してる人って多いですよね。地域創生ブームに乗っかっちゃってる部分もあるんでしょうし、ネットの普及によって「地域人材になる」という考え方が、あたりまえの価値になりつつあるような感触も持っています。

すでに地域人材として、自分のポジションを確立してる人って、都市の側から「一緒に組んでほしい」と声をかけられやすい人だと思うのですよ。
特にSNSやブログ、Youtubeで発信している人であれば、なおさら都市側から発見されやすいし、声をかけられやすい。
地域人材は、都市と地域をつなぐ人材にもなりやすいと思うのです。

どうしても、デザイナーという職業上、どうしてもクリエーター系の職種のことを考えがちになるのですが「地域人材になることが、都市部の仕事を得るためのショートカットになる」という可能性について考え始めているのです。

地域の人から重宝がられ、都市の人からも頼られるような存在になるためには「地元にいる」ということが、強い優位性を持つのです。

「地域人材」って仕事だけじゃないかもね

まずは、地元の人から「○○さんは地域人材」って思われなきゃいけないのですよ。
そのためには、その地域では希少な業種に就いたり、目先の違ったことに取り組んだり、他人から注目される活動をすることが前提だと思います。

その上で、仕事以外の活動も重要かな? と思っているのです。
「オフラインの人間関係の構築」みたいな表現になるんでしょうかね? 誰かを応援したり、誰かに応援されたりするようなコミュニティに身を置くことの大切さは無視できないと思うのです。

地元において、他人との距離を詰めやすい人であることが、自分の意見を発信したり、共感者を集めていくためには必要であり、また、自分のイメージ通りに働くことに繋がるのではないかと思っているのです。

そうしてるうちに、SNSでのオンラインの人間関係も変わっていくと思うのですよね。
自然と「あなたが作ったコンテンツなら、ぜひ見たい」と思われるようになったり「今、地元で話題になってることに、あの人はなにか言及してるかな?」と気にされるようになったり、しながら、だんだんと「都市や他地域の人から発見されやすい人」になっていくんじゃないかな? と思うのです。

そういうた人がたくさんいる「田舎」って楽しそうだな、と感じはじめているのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。