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セミリタイア準備をしていたころ

2019.02.07

最終更新日:2019年03月06日

こんにちは、萩ドットライフ()です。

サラリーマンの方がイメージするものと違うことを指して「セミリタイア」と認識しているかもしれないのですよ、僕はフリーランスですからね。そのあたりを再確認しつつ、準備中だったころのことを思い出し、その後の展開も考えてみようと思います。

自分がイメージする「セミリタイア」

世間ではどうしても、フリーランスよりもサラリーマンの方のほうが数が多いですから、ネット上で「セミリタイア」について語っておられる方も、サラリーマンもしくは元サラリーマンの方が多いようですね。

そういう方々は、どうしても「退職」という儀式を経てセミリタイア生活に入られるようですから、大きな決断を必要とし、同時に不安の多いことなのだろうと思います。

なので、もしかしたら僕が語る「セミリタイア」は、そういう方々にとって参考にならないものなのかもしれません。
ただ、世の中のあらゆるものには、いろんなバリエーションがありますので「こういうのも、セミリタイアのバリエーションのひとつなんだな」と思って読み進めていただければ幸いです。

反対に、フリーランスの方にとっては、僕がやってる「セミリタイア」は、それほど実行のハードルが高いものだと感じられないんじゃないでしょうかね。
もしかしたら「そんなこと、もう何度もやってる」という方もおられるかもしれません。

僕がイメージしているセミリタイアは「仕事を極端に減らすこと。一定期間その状態を確保すること」なのですよ。
仕事を減らすことに関しては「ゼロもあり」だし、一定期間についても「半永久的もあり」なのです。

だって、フリーランスに「退職」って概念はありませんからね。
自分で勝手に「引退」を宣言するだけなのですよ。たとえば、気に入らないA社にだけ「僕、引退しますから」って言ってもいいのです。

僕の場合、Webデザイナーという職業、僕がお世話になってるメインクライアントの特性という制約があって、それはできないのですが、可能な方は「1年のうち3ヶ月間は、セミリタイア状態になります」という選択もアリだと思うのですね。

おそらく、フリーランスにとってのセミリタイアって、一人ひとりその定義は異なって当たり前だろうと思っているのです。

仕事の減らし方

加えて「環境の変化=二拠点生活」もセミリタイアの要素として考えていました。
実家の両親が高齢だということもあったり、地域活性にも興味があったり、人間関係の距離感を変えたいと思っていたり、その理由はいろいろと混ざり合ってるのですよ。

なので「仕事を減らすこと」と「東京にいなくて済むこと」を同時に進めました。

まずは「対面ミーティングの拒否」ですね。

こういう書き方をすると、とてもワガママで威張ったオッサンをイメージするかもしれませんが、その辺は上手に進めるものなのですよ。
手法は単純で「僕とクライアントの間に、常時ディレクターが立つ形にして、交通整理をする」ってだけなのです。

それまでの、僕がひとりで打ち合わせして、作業して、説明して、納品するというという体制にみんながムリを感じていたのも確かなのですよ。
もちろん、制作会社と広告代理店の営業は同行しますけどね。

これって、僕が20年前のWeb黎明期からずっとやってたスタイルなので、他のみんなも「ディレクター付けましょうか」って言い出しにくかったみたいなのです。

そういう体制の変化に乗っけて「オレ、セミリタイアしたいし、二拠点生活したいから、完全リモート体制を試してみたい」という提案(主張?)をしてみたのです。

僕は50代半ばですから、みんな「Webデザイナーの終末」に興味があるんじゃないでしょうかね。
なんとなく「終わり際って、そんな感じになっちゃうんだ」って観察されてる感じです。
僕も、お手本にする先人がいないので、思いついたことを好きなようにやってますね。

その次が「新規案件の受注停止」です。

オリエンとかプレゼン、顔合わせや定例会に打ち合わせ…。そういうものに出席しなくて良くなったことで、東京と地方の二拠点生活が可能になったのですよ。
僕は現在、東京と山口県萩市を行ったり来たりしながら生活しています。

そして「オレは今請けてる案件の運用がすべてクローズしたら、長期休暇を取りたい」「ついては、新規案件の受注は止めて欲しい」と、いつも組んで仕事をしている制作会社の社長に告げ、案件が終わった分、仕事が減っていってる状況です。

この状態に入って半年経ちました。
あと1年くらいでゼロになりそうです。

ただ、ここで「受け持ち件数少ない時期を過ごしたら、リフレッシュできました」「またお請けしますよ」って、復帰できちゃうのがフリーランスの利点かもしれません。
逆に、いくら仕事欲しくても誰もくれなくなっちゃうこともありえるのが、フリーランスなんですけどね…。

お金の不安を解消する

今現在で、すでに収入は激減しているのですよ。
ただ、前述のとおり「仕事を減らすことに関しては、ゼロもあり」だと思ってるので、当然「収入ゼロ」も視野に入れています。

ずっと「収入なくなっても、生活できるんだろうな?」と悩みつつ、いろんな角度から資産にかんする検討を重ねました。
僕の資産状況は「資産運用カテゴリー」の記事で、なんとなくの規模はおわかりいただけるかと思います。

「不動産+金融資産」の運用に加えて、あと10年で年金の受給(たぶん繰り下げますが…)もはじまりますので「まあ、貧乏をこじらせて死ぬことはないだろうな」という結論に至っています。

とはいえ、大災害や世界恐慌のリスクもありますので、バッファとしての労働をやめることは考えていません。
だからずっとセミリタイアの「セミ」が取れない状態を続けていくのだろうと思っているのです。

このブログのいろんな所で書いていますが、労働を「金のため、生活のため」から「生産的な趣味」程度のユルいものにして、長く続けたいのですよ。
(参考:「生産的な趣味」の時間を確保するためにセミリタイアしようとしてる

なんとなく、お金の心配が払拭されたから「働き方を変えたい」「そのためにセミリタイアだ」と考え始めることができたんですよね。

あと10年もしたら「現役復帰準備をしていたころ」って記事を書くかもしれません。
この辺は、フリーランスのほうが軽やかに転身できるかな? と思っています。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。