follow hagi.life

ポジティブ仕立てで人生を語ろう

2019.07.13

こんにちは、萩ドットライフ()です。

年長者が若年者に向かって、未体験フェーズの辛み苦しみを語りたがるのって「それって、世代間マウンティングじゃん」と思っているのです。加齢とともに、失うものよりも得るものが多いのですよ。もっとポジティブに話を仕立てるべきなのです。

世代間マウンティング

その昔、僕が社会人になろうとしてる頃「学生さん? 今のうちに遊んでおきなさいよ、社会人になったらそんな暇なくなるよ」と、聞いてもいないのに言ってくる年長者がいました。

今でもいるんでしょうかね? 僕は学生と会うことがあまりないので、よくわかりません。
でも、もし学生と話すことがあっても「今のうちに〜」の定型文は言わないと思います。

僕が学生時代のときも「オッサン、オバサンに言われてる」と思っていたのですが、よく考えてみたら、まだ30歳になってもいない人たちからの「お言葉」だったようにも感じます。
きっと「自分の方が、お前よりも先にいるぞ」っていうマウンティングの一種だったんでしょうね。

社会人になったらなったで「新人のうちは、キツいこともあるだろうけど、それ全部役に立つことだから」「オレたちが若かったころは〜〜」と、世代間マウンティングをしてくる人が少なからずいました。
おそらく本人にしてみれば、本心からのアドバイスなのだろうとは思いますけどね。

僕はもう20年以上前にフリーランスになりました。組織人としてレールから完全に外れているのです。
いつしかそういうことを言ったり言われたりする環境から離脱してしまったのですよ。

最後に「あ、世代間マウンティングされてる」と感じたのは、フリーランスになる前後あたりで、すでにフリーのデザイナーをしていた人から言われた「フリーは、サラリーマンの3倍稼いでトントンだよ」でした。
今振り返ってみると「確かにその通りだわ」と腑に落ちるのですが、その当時は「なんか、自慢されてる」と思いながら聞いていました。

僕が今、50代半ばになって思うことは「新しくフィールドに上がってくる人たちをそんなに不安にさせても意味ないじゃん」ということなのですよ。

ちょっとムリしてでもいいから、楽しい話仕立てで伝えてあげたほうが、座がフワっと上がるじゃないですか。

これ、自分にも影響があると思いますよ。

ポジティブ仕立てで伝えよう

学生から社会人とか、新人からベテランとか、置かれている状況が変われば、思考も環境も変わってくることは確かなのですよ。

でも若年者に対して「あれができなくなるぞ」「これを失うぞ」ばかりを言っても意味ないんですよね。
むしろ、フェーズが進むにつれて「できるようになること」「獲得できるもの」の方が多くて、どんどん選択肢が増えてくるのですよ。

そちらの方をきちんと言語化して、若年層に伝える準備をしてた方が、自分自身も「オプションが増えた自分」をしっかり認識できて、未来が楽しくなるのです。

オッサン、オバサンは自分の周りにポジティブな話題、いっぱいあるはずなのですよ。
それは、当然ネガティブな側面も持っているでしょうから、ネガティブ仕立てにすることも可能だし、そちらのほうが「考えてる&悩んでる」感が出せるので「いや〜年を取ると大変だよ」みたいな話になりがちなのは、よくわかります。

先日「熟年で起業したりフリーになる人って増えるんでしょうね」という記事を投稿したのですが、僕はいつまでも働きつづけることをポジティブに捕らえています。
もともとフリーランスで、年金を少額しか受給できなかったり、退職金がもらえなかったりする境遇なので「働き続けることは、楽しい、ポジティブ」側に寄せながら考えていることも事実です。

「え、70歳になってもまだ働かなきゃいけないの、地獄だな」という思考になると、耐えられないのですよ。

それよりは「働き続けたほうが楽しいじゃん、嫌なことはどんどん削ぎ落とそう」「明日何しよう、来年何やろう」と考えて、どんどん言葉にしていったほうが、自分も周囲も心地いいはずなのです。

みんな再チャレンジしなきゃいけなくなりますよ

世代間マウンティングをしがちな人って「今のうちに遊んでおきなさいよ」の裏側に「自分はもう若くないから」という諦めを抱いている人だと思うのです。

30数年前、学生の僕にそれを言った人は、もしかすると定年退職して、悠々自適な年金生活をスタートさせておられるかもしれません。

でも、現在30代40代の方々が「自分はもう若くないから」という話をし始めたら、あと50年そのスタイルを続けなければならないのですよ。
たぶん、退職金も公的年金の受給額も減ることになるでしょうし、企業の解雇要件も緩まって来るかもしれません。

社会人1年目で入社した企業に定年までいて、あとは退職金と公的年金で老後は悠々自適なんてモデル、持つわけがないのですよ。
どこかで「再チャレンジ」しなければならないフェーズを迎えることにはるはずなのです。

「自分はもう若くないから」に続く言葉は「チャレンジしない/できない」だと思うのですよ。それが、もうそんなこと言ってられない。そういうふうに考えると楽しく生きられない時代にさしかかっている感じはします。
でも、もともと「若い/若くない」と「チャレンジする/しない」って、関係のないものですよね。

僕は今、セミリタイア生活を始めながら、職業の探し直しを始めようとしています。
「新しいチャレンジ」ってことになるんでしょうかね。

かつて、フリーランスになった当時のような「歯を食いしばって、寝食を忘れて」な感じではなく、もっと楽しく、ワクワクするような感じです。
もちろん「セミリタイア・ブルー。収入が月20万円を下回りました」で書いたように、初めての体験からくる不安はありますが、それはまた、別問題だと捕らえています。

世間一般では、50代って「若い」とはされてませんよね。
僕が社会に出た当時、定年は55歳でした。当時の「会社にいるおじいちゃん」が、今の僕なのですから。

僕は75歳から80歳くらいまで働き続けるつもりなのですよ。
あと20年。フリーランスになってから今までと同じだけの期間が、もう一度あるのです。

「自分はもう若くないから」などと言ってられないし、学生に向かって「今のうちに遊んでおきなさいよ」などと世代間マウンティングしてる30代など、クソとしか思えないのですよ。

フリーのデザイナー時代ほど稼ごうとは思っていません。ただ「なんかやってると、楽しい」という状態を長くキープしたいのですよ。
その上で、収入がグングン上がって、もう一度ハイスコアチャレンジできれば、それに越したことはありません。

オッサン、オバサンが楽しそうにしてることって、社会にとっても地域・家庭にとってもいい影響を与えると思うのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。