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「不便なこと」って楽しそう

2019.08.28

こんにちは、萩ドットライフ()です。

「田舎に移住するぞ」と決めながらも、グズグズと東京メインの生活をしています。それでも、いろいろと考えてはいるのですよ。加齢のせいなのか、景色が動いているからなのか「不便なことって楽しそう」だと感じています。不便を求めているのですよ。

フリーランスになってよかったこと

僕はフリーランスのデザイナーです。
20数年前、30代半ばのときに独立しました。50代半ばの今、セミリタイア生活を始め、デザイナーという仕事を引退しようとしています。

まだ少し、受け持っている案件があるので、あとちょっとだけデザイナーでい続けます。

僕がフリーになった理由は、

  • 通勤しなくてもいいこと
  • 作業時間を自分で決められること
  • 働く日と休む日も自分で決められること
  • 案件を請ける/断るを自分で判断できること

などが上げられますが、ひとことで言うと「自主性を確保できること」です。

いろんなことについて、自分で決められるようになることを求めていたのです。
思い通りになったこともあれば、ならなかったこともあります。

「自分で決められること」の効能のひとつに「失敗を許容できること」があります。
もちろん、失敗するよりも上手くいったほうがいいに決まっているのですが「失敗しても自分が決めたことだから仕方ない」「とりあえずやってみよう」と思えるのです。

そして今やっている「いったん仕事を辞めよう」も「とりあえず、やってみよう」なのです。

フリーランスになってよかった、もう一つのことは「他人と比べなくなる」ことなのです。
これも結局「競争するフィールドを、自分で決められること」なんですけどね。

「他人はまだ、ガンガン稼いでいるのに」とか「みんな65歳まで働くみたいよ」とか、どうでもいいのです。
僕が今考えているのは、先日投稿した「10年前の自分との答え合わせ」で書いたように、10年後の僕から「あのときの選択、正しかったよ」という報告をもらうことなのですよ。

不便なことを求めているのです

ずっと「自分で決められること」は僕にとって「心地よい状態」なのです。
意思決定の基準を自分で決めて、自分で責任を取ることが「楽なこと」だと考えています。

効率的だし便利なのですよね。

ただ、僕は今、田舎への移住を「自分で決めている」のですよ。
東京のマンションを引き払って(賃貸物件として運用して)、僕が生まれ育った街、山口県萩市へ完全移住するつもりなのです。

まだ、完全な決定ではありませんが、山間部を目指しています。
理由は「不便だから」です。

おそらく、加齢と関係がありそうだと思っているのですよ。

僕は今、50代半ばです。75歳から80歳位くらいまで、労働を生活の一部としておいておきたいし、車を運転したり、山道を歩いたり、家仕事、庭仕事が思い通りにできるのもこのくらいまでだと思っているのです。

不便なことと向き合い、その中から楽しさを見出すことができるのは、あと四半世紀程度しか残っていないと思っています。

僕は今、不便なことを求めているのです。

同じ萩市でも、僕が生まれ育ったのは市部なのです。
それなりに不便な体験はしてきましたが、もっと不便なことに触れてみたいのです。

古い家を買って、住みながらセルフリノベーションしたり、家庭菜園を作って野菜くらいは自給自足したり、冬場は「薪」を使って暖を取ったり。
そして、その様子をブログ記事にしたり、動画を作ってYouTubeで公開したり。
(参考:古民家再生をDIYでやりたい[思いついてることを記録する]

そういうクソ面倒くさいことを楽しむフェーズを、人生の一時期に設けたいのです。

おそらく10年後、60代半ばになった僕は、もうそんなことを考えないような気がするのです。
だから、今のうちに始めたいのですよ。

「不便なことって楽しそう」は、老いゆく僕が、最後のチャンスだと感じているからなのかもしれません。

「捨てる」フェーズにはいったのかもしれません

以前投稿した「人生の転換期に起こること」という記事で、

完全リモートワークで働いているので、人前に出ることがなくなったこともありますが、基本ユニクロしか買わなくなりましたね。
靴は、アシックス。ランニングで使って、カカトが削れたものを普段履きにしています。
今、普段着よりもランニングウェアの方が高いの買ってます。

と書いたように、ものを買わなくなっているのですよ。
この記事中で触れた、着るものだけではありません。本だったり家電や雑貨、あらゆるものを「買わない」「捨てたい」「減らしたい」フェーズに入っています。

このブログでも、何回も触れているでも「人間関係の断捨離」も、その一環なのかもしれません。

冒頭で「フリーランスになってよかったことは、自主性を確保できること」と書きました。
20数年の間に「自主性を確保することによって得られるモノの質」が変わってきたという自覚があります。

加齢によって僕自身が変わっていますし、社会の景色も動いています。

  • メールで大量データやり取りできるようになって、バイク便待たなくて良くなった
  • PDFでやりとりできるから、FAXのある場所に拘束されなくなった
  • ノートPCの性能が上がったから、どこでも作業できるようになった

「便利になってウレシイ!」を経て、それを前提とした上で「不便でも構わないから、身の回りをシンプルにしたい」と考えるようになっているのです。

「田舎に移住するぞ」と決めたわりには、グズグズと東京メインで暮らしながら、山口県萩市と行ったり来たりの二拠点生活をしつつ、そんなことばかり考えているのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。