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人に訊ねる前に、まずググれ

2019.04.30

こんにちは、萩ドットライフ()です。

僕はオッサンなので段々と質問を「される側」になることが増えてきました。割と負担が大きいのですよ。そして「ちょっとは調べてから訊いてくれない?」みたいなことも感じます。おそらく、その方が双方にとっての成長につながると思うのです。

すぐに他人に答えを求めるな

「訊ねる」という行為はコミュニケーションの中で頻繁に用いられるものなので、そんなに目くじらを立てるほどのものではありませんし、僕も「わからないことがあったら、なんでも訊いて」などと言うこともあるのですよ。

とはいえ、何も調べすに「わかりません。教えてください」みたいな質問をされると、「それはあまりに失礼なんじゃないか?」とイラつきを覚えることがありますよね。

以前「知的生産でメシ食いたいんなら、まずググれ」という記事を投稿したことがあります。その中で、

「教えてくださいよぉ」とか「どんな本を読めばいいんです?」みたいなことを、他人に聞く前に、情報の断片を拾い集める作業を自分でできないと、どうしようもないと思うのですよ。
情報を拾い集める過程で、物事の輪郭が見えてきたり、さらに深い情報を拾いにいくためのヒントが見つかったりすると思うのです。

と書きましたが、今回書きたいことも、それに似たようなことなのです。

僕は今50代半ばなのですが、僕らが社会人になった頃、PCもスマホもありませんでした。
だから、わからないことがあれば、上司・先輩・先人に「まず訊ねる」が正しい解決方法だったのですよ。

ところが今は、みんな手元に検索機能の付いたデバイスがありますよね。
「わからないことがあれば、まずググる」が作法だと思うのですよ。

もちろん、それでも解決にたどり着けないことも多いと思うのですが「ググって集めた情報を元に、自分なりに考えてみる。試してみる」くらいのことは、ひとりでできるのです。

その後が「訊ねる」であるべきだと思うのですよ。

まずは、質問者が自分の考えを持たなきゃ

訊ねられた方も、答えを持っているとは限りませんよね。
「メールソフトが重くて、サーバー接続中に落ちるんですけど」とか「ちゃんとコーディングできてるはずなのに、思い通りの動作にならないんですけど」みたいな質問をされると、こちらも「ちょっと調べてみるわ」と、ググることから始まるのですよ。

  • 「この問題に対して、こういうワードでググってみた」
  • 「こういうページが見つかって、どうやらこういう解決方法があるらしい」
  • 「やってみたけど、上手くいかないんすよね」

みたいな訊ねられ方であれば「自分なら、こういうワードでググってみるな」とか「自分も似たようなことがあったな」などと一緒に解決方法を考えやすいのですよ。

考え方をすり合わせるための「質問」であれば、こちらも乗りやすいのです。
事前になにも調べずに「わかりません。教えてください」という訊ねられ方をすると「あれ? なんか違うんじゃない?」と感じるのですよ。

解決策にたどり着くのは、質問者の側なのですよ。
質問を受けた側が、答えを用意してあげる必要はないのです。
そのためには、質問者の側に意思がなければ話ははじまりませんよね。

「自分はこう思いますが、あなたはどう考えます?」というやり取りがスタートであるべきなのです。
質問された側も一発で答えを出せるとは限りませんから、しばらくは、あ〜でもないこ〜でもないが続くことも多いのですよ。
両者が都度、情報と考え方を更新しつつ問題解決へ近づいていくものだと思うのです。

そのためには「まずは、質問者が自分の考えを持たなきゃね」というが、僕の主張なのですよ。

質問をされる側も負担が大きいのです

年長者や上司が、なぜ気安く「わからないことがあったら、なんでも訊いて」と気軽にいうかと言うと、多くの場合、後輩や若年者を成長させてあげたいと思う以上に「自分も成長したい」と考えているからなのですよ。
自分も気付いていなかったような問題点を指摘され、その問題を一緒に解決することで、自分のためにもなると思っているのですよ。

ただ単に「カッコつけたい」という人もいますけどね…。

質問をされた場合、「こちらの力量も試されている」と考えます。
質問者を問題解決に導きながら、自分の考え方もアップデートしなきゃいけない。間違いを見つけたら、的確に指摘し助言を加えなければならないのです。

単なる「ダメ出し」「説教」に終始するようでは、質問者に失望を与えるだけですよね。

だから「訊ねる」側の人も、まずはググって情報を集めて、自分の考え方を言葉にしてからコミュニケーションを取ってきて欲しいのです。
「言葉にする」の部分は、ざっくりとしていて構いません。

頭の中にある考えを言語化するって、何年経験積んでも上手くできないものなのですよ。
質問した側とされた側で、考え方をすり合わせる段階で、問題解決につながる言葉が見つかって、またググり直す。みたいなやりとりができることが好ましいと思っています。

一問一答式に答えがみつかるような疑問であれば、ググればすぐに答えにたどり着けるはずなのです。
願わくば、お互いの考え方をすり合わせることで、双方が成長できるような「質問」をしたいし、受けたいのです。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。