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仕事は完璧じゃなくていい。80%の成果を20%の時間で

2019.05.22

こんにちは、萩ドットライフ()です。

仕事上の成果物をアウトプットする上で、クオリティとスピードのバランスについては、ずっと意識し続けてきています。僕は元から完璧主義っぽい質なので「80%の成果を20%の時間で」を意識しつつ、クオリティコントロールには気をつけているのです。

完璧主義は効率を阻害します

僕自身が、ずっと意識し続けていないと、完璧主義の穴倉にハマりやすい質(たち)なのですよ。
とくに、フリーランスになる前の会社員時代(20代〜30代前半)くらいまでは、とにかく仕事を抱え込む性分だったのです。

考え抜くことができていないものを他人に見せることが恥ずかしかったり、極端にミスを恐れていたりして細かい箇所にこだわり続け、作業に膨大な時間を費やしていました。

一面、良いことなのですよ。
自分のレベルにしては高いクオリティのアウトプットができたりもしますので、高い評価を受けられます。

ただ、仕事には「時間」という制約が付き物なのですよ。
その中でコンスタントにパフォーマンスを発揮することが求められています。

完璧主義だと、時間に余裕があるときには高いパフォーマンスを発揮できるのですが、作業がツメツメになったり、複数の案件を同時進行させるようになるにつれ「時間」を上手く使えなくなってくることが増えるのですよ。
わかりやすい例が「〆切に間に合わない」です。

そうなると、自分の仕事を受け取って、次の作業を開始しなければならない他の人に迷惑を掛けることになり、仕事全体のスケジュールが狂ってくるのですよ。

だいたいの作業は、時間さえ与えられれば成果は出せるのですよ。
「時間」という制約の中で成果物を仕上げることが「仕事」なのです。

クオリティ×所要時間

以前『「仕事が速い」と言われるコツ』という記事を投稿したことがあって、その記事を読み直してみると、

なんとなくの感覚的な話ではありますが、作業の進行って100点の成果物を作るのに100の時間がかかる。途中、80点に到達するのに20の時間がかかり、残り20点を埋めるのに80の時間を要するようなものだと思うのですよね。
僕は、80点の成果物を20の時間でアウトプットするようにしています。

ということを書いているのですよ。

僕はフリーランスのWebデザイナーで20年以上メシを食ってきていますので、デザイン業務のことについて、このように感じているのですが、おそらく何かを作って提出する仕事をしている人全般に当てはまることなんじゃないでしょうかね?

繰り返しになりますが、僕は80%の成果を20%の時間でアウトプットするくらいでちょうどいいと思っています。
前述の通り、若い頃には「完璧主義」だったのですが、フリーランスになり周りに喜んでもらえるように作業の仕方を調整していった結果、段々と「80%主義者」に変わっていきました。

50代半ばになっても、まだフリーのデザイナーとして生存できていますから、それほど間違った考え方ではないと思います。

自分の「100%」は他人の「100%」ではないのですよ。

デザイナーである僕の成果物に対しては、広告代理店だったりクライアントから、会社の事務職の方であれば、上司や他部署の同僚からのチェックがあるはずなのです。
どっちみち「やり直し」の依頼はあるはずなのですよ。

ならば、できるだけ早いタイミングで提出して「やり直し」のやりとりのための時間を確保したほうがいいと考えるのですよ。
20%のタイミングで「80%の成果物」をチームのコミュニケーションツールとして共有して、残りの80%の時間を活用して「チームの100%」を目指すべきなのです。

ひとりで100%の時間を専有して「自分の100%」を作るべきではないのです。

ものによっては完璧じゃないとマズい場合も

ここまで書いていて「80%主義はすべての業務に当てはまるワケじゃないな」と…。
あくまでもチームの中での個人の仕事の話ですね。

たとえば、確定申告。
僕は「80%」の仕上がりのものを税理士に渡して、フィニッシュワークを依頼していますが、おひとりで済ませる方も多いですよね。
その場合「80%」というわけにはいきません。

間違うと、あとでメンドくさいことになる、もしくは取り返しの付かないような業務については、いくら時間がかかって効率が悪くなろうとも100%のものを提出する必要があります。

逆に、アイデア出しのときは、20%くらいのゴミクズを大量にアウトプットするような場面もあります。

この辺は、見極めが必要ですね。

クオリティの下げすぎに注意

経験上、80%の成果を20%の時間でアウトプットしている方が「仕事が速い」と喜ばれ、次の案件の受注につながることが多いのですよ。
そして、僕の「80%」が先方の満足であることも多く、仕事の手離れが良くなるのです。

僕はフリーランスなので、手離れがいい仕事の方がありがたいのです。
(参考:手離れの良い仕事・悪い仕事

ただ、このバランスが崩れることがありますので、要注意ですね。
自分では「80%」のクオリティのものをアウトプットしているつもりでも、それが「70%」になったり「60%」になったりすることがあるのです。

数値で計測できるものではありませんから、感覚的なものですけどね。
そのぶん、感情や体調がクオリティに現れたりもしますね。

人によっては「これ50%じゃん、手抜きしないでよ」ってことになって、信頼を失うことにつながりかねないのですよ。

「80%の成果を20%の時間で」の意図は「スピード重視」にあるのです。「少々手を抜いても大丈夫だよ」ということではないのです。

また、長く組んでいる人だと、僕の「80%」に慣れてきます。毎回同じクオリティでは、飽きられちゃうのですよ。
だから「80%」は、あくまでも自分のレベルの80%なのであって、自分のレベルは上げ続けないとならないのですよ。
そうでないと、「相変わらず安定してる」という評価はもらえないのです。

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