セミリタイアって、体験にお金を使うようなものかもね
2019.08.22
こんにちは、萩ドットライフ(
)です。セミリタイアするということは、お金を使って、自分の好きなことを体験してるようなものだね、と思うのです。稼ぐお金の量は減っていきます。でも、反対に「好きなことだけを、たくさん体験しよう」と思っていますし、それが可能になるのですよ。
価値のあるものを見つけると、もっと欲しくなるものなのです
人生の豊かさって、これまで生きてきた中で、体験したこととか感じたことの寄せ集めのようなものだと思うのですよ。
僕は、20数年前にフリーランスになり、50代半ばの今までずっと「いっぱいお金が欲しい
」「収入の多さが生活の豊かさを担保してくれる」などと思い続けてきたのですよ。
それは、フリーランスという不安定な立場の裏返しでもあるし、高い報酬はいい仕事の裏付けだとも思っていました。
だけど、ちょっと考えてみればわかることなのですが、「お金=幸せ」であろうはずがないのですよ。
お金がないのは不幸です。
以前「フリーランスになったころの失敗を記して、平成時代を後にしよう」という記事を投稿したことがありますが、家賃が払えないとか、食べるものを買えないような状況に陥ると、惨めな気持ちになりますし、人間ろくなことを考えませんよね…。
ただ、お金を有効に使えないことも、それもまた不幸だと思うのです。
所詮、お金なんて道具なのですから、道具に人生を振り回されるなんて本末転倒なのですよ。
僕は、50代半ばにして、セミリタイア生活を始めることを決め、実行し始めています。
それは、これまで得てきた資産を運用することで、残りの人生、最低限の生活は確保できたと考えているからです。
いったん、お金を過度に追い求めることをやめようと思ったのです。
モノより体験
50年以上も生きていると「過去の思い出」の価値が高まってくるのですよ。
それらは、決して多くのお金を費やして得たものとは限りませんし、その当時「楽しかったこと」とも限らないのですよ。
たとえば、大学時代暮らしていたバレー部の合宿所周辺など、よくGoogle Mapで眺めています。
大学も移転していて、当時とはかなり町並みが変わっていますが、それでもかなりの時間、楽しめたりするのですよ。
当時は、授業に出ずにバイトに明け暮れたり、2ヶ月くらいの長い夏休みを旅行したり規制したりして楽しんでいる、一般学生たちが羨ましくて仕方なかったんですけどね…。
いまでは「練習も生活もムチャクチャだったけど、非日常生活を体験しててヨカッタな」などと思っています。
「体験」って、あとになって振り返ったときに価値を持つものなのですよね。
それは、社会に出てからの駆け出し時代にも、フリーランスになってからも、良い思い出も、クソみたいな思い出も、たくさんあります。
振り返ってみて「こういうのが積み重なって、人生を作ってるんだな」などと思っているのです。
そして「これからも、まだあるな」「10年後、20年後のために、いろいろやっとかないとな」と思うのです。
前述の通り、僕はずっと「お金欲しい」と思って働いてきました。
食えるようになったのが、30代後半だったので、高い車を買うとか、高いお酒を飲み歩くような生活は自身で戒めていたのですが、それでもそれなりの消費はしてきました。
「消費によって、ステータスを補強する」ような行為がなかったわけではありません。
ただ、欲しくてたまらなかった高い商品も、憧れていたお店も、手に入れたり使い慣れてしまえば「フツーのこと」になってしまって、楽しくもなんともなくなるのですよね。
大騒ぎして買ったモノが、もう何年も引き出しの奥底に置きっぱなしになってるなんて、珍しくもなんともありません。
それよりも、旅行に行った体験とか、喧嘩したこと、解り合えたこと、思いがけず目にした美しい風景、逆にまったく期待はずれだった出来事など、体験したことのほうが思い出は鮮明なのですよ。
何年経っても、忘れられないものなのです。
しかし、時間が経つのは早いね
このブログは、僕のセミリタイア生活を中心として、やったこと考えたこと、昔を振り返って感じたことなどを書き綴る、いわば「職業人の終末」を記録していくものです。
「そろそろ、自分もセミリタイアなんて考えてみようかな」と思っている人や、「オレもフリーランス。みんな最後どんな感じでランディングしてるんだ?」みたいなことを考えている人に「オレは、こう考えてこうしたよ」というサンプルを残しておきたいのです。
なんとなく「成功も失敗も共有しとこうかね」と思っているのです。
しかし、時間が経つのは早いですね。
ついこないだ、社会人になり、フリーランスになり、やっと食えるようになったような気がします。
正直、デザイナーで20年も食えるなんて思ってませんでしたよ。
とても良い「体験」ができました。10年後くらいに思い出してニヤニヤすることにします。
この調子で、人生なんてあっという間だと思うのですよ。
だから早く「次の体験」をしたいのです。
このブログの色んなところで書いているように、僕は「また何かの初心者になりたい」と思っていたり、仕事を「生産的な趣味」に移行しようと考えていたりしているのです。
そのためのセミリタイアだったり、デザイナーからの引退なのです。
たぶん奇抜なことはなにもやりません。
子供時代にバレーボールを始めたときや、社会人になってからデザインの学習を始めたときのように「次の体験」の基本を忠実に繰り返すだけなのだろうと考えています。
何をするに於いても、それが一番効率がいいし、それが一番「良い体験」に繋がることが、そろそろ判ってきたからなのです。
そしてそれを、好きな場所で。
僕の場合は、生まれ育った山口県萩市に移住すると決めていますが「ここに引っ越したら、仕事に困るな」という場所に移住してもいいのですよ。
もちろん「どこにいても、稼げるよ」を証明できれば、もっと素敵なことだと思います。
セミリタイア生活を送ることによって、稼ぐお金の量は減っていきます。でも、反対に「好きなことだけを、好きな場所で、たくさん体験しよう」と思っていますし、いったんお金を追い求めることをやめれば、それが可能になるのですよ。
言い換えれば「セミリタイアするってことは、お金を使って、自分の好きなことを体験してるようなものだね」と思うのです。
生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。