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年齢なんて気にしない、ですか?

2020.02.22

こんにちは、萩ドットライフ()です。

もうこんな歳になっちゃったしとか、その歳までよく頑張るねとか、とかく人は年齢を気にします。反面「年齢なんて気にしない、わたしは私」的な考え方も、僕が物心ついたときにはすでにありましたね。どうでしょう、年齢のこと気になりますか?

タメ口で会話をする相手が、増えません

もう何年も「タメ口」で会話をする相手が、ほとんど増えていません。

そりゃそうと「タメ口」って言い方、一種のスラングですよね。
正式には何ていうんだろう? とググってみたのですが「タメ口」しかないっぽいです。

タメ口:
タメ口(タメぐち)とは、相手を対等として扱った話し方である。親しい人同士での話し方。これを指す名称は学者間でも定まっておらず、ため口の用語がその隙を埋めてきた。特に年長者に対して対等の話し方をすることだと、ある辞書には掲載されているが、実際のある調査では仲間同士の言葉だという認識が過半数を占めている。対して例えば日本語の敬語は、相手と距離を保つための言葉でもあるため、敬語以外によって親しさを表現する必要がある。「ため」は1960年代に不良少年が使いはじめ広まっていった。
出展:https://ja.wikipedia.org/wiki/タメ口(2020年02月22日現在)

思い返してみると、小学生くらいまでは、子供同士はみんな「タメ口」でしたよね。
中学校に入学するくらいから、上級生・下級生の区別が付き始めました。

いま50代半ばの僕の体験なので、40年以上前の話ですけどね。今はどうなんだろう?

大学時代までは、いわゆる「昭和の体育会」に属していましたから、ワリと上下関係厳しめな環境で育ちました。
僕が思うに、スポーツ界の上下関係の厳しさって、「そもそも実力の世界」だということがその前提にあると思うんですよね。

たとえば、4年が1年にポジションを奪われるなんてことはザラにあるわけですし、プレーに関しては上下関係なく意見を戦わせますし、そのときに意見が通るのは、ちゃんと思考できているヤツだったり、実際にゲームに出ているヤツなのですよ。

つまり、ゲームにも出ていないし、ちゃんと考えていない人は、たとえ4年だろうが、その意見は軽んじられるのです。

それだと、あまりにも身の置きどころがないので「上級生には敬語を」とか「ちゃんと挨拶を」みたい「様式」が一種の中和剤的なものなんじゃないかな? と、その当時は思っていました。

外から見ると、なんだか物々しい雰囲気に感じるかもしれませんが、中でやってる分には、様式だけ身につけておけば、些事に振り回されることもないので、結構ラクだったりするのですよ。

昭和の体育会に関わらず、いろんな世界で独特の上下関係があるようですね。

いろいろと、漏れ伝わってくるに。1歳違えば、1学年違えばとか、業界が長いほうがとか、いろんなローカルルールがあるようです。

僕の大学時代は、学年主義でした。
一浪すると同い年が上級生になるし、二浪すると年下が上級生になります。

でも、実業団を経て入部した1年生は「さん」付けで呼ばれていましたので、いろいろと臨機応変に対処していたっぽいです。

これまた、30年以上昔の話なので、どうでもいいことですね。

そして社会人になったら「相手の年齢に関わらず、初対面の人には敬語で話しましょう」ということになったように思います。

距離感の調整に敬語を使ってる部分もあります

僕がもう何年も「タメ口」で会話をする相手が増えていないことについてなのですが、たぶん途中でフリーランスになっちゃったからなんですよね。

「下が入ってくる」という状況がなくなりましたからね。

当然、クライアントやら広告代理店などの「他社の人」に対してはいくら年下であっても敬語で話すことがマナーなので、そこに関してはとくに何の問題もないのです。

でも、僕とまったく同じ立場の15歳くらい年下の同業者に対しても、どういうわけだかずっと敬語で通してますね…。

知り合って、20年くらい経つ人に対してもそうですね。

僕の外見とか、声の質とかが若干、威圧的なことも影響してます。
だから、丁寧に話しますし、他人よりも多めに笑うクセがついています。

「この人、威張ってる」と思われたら、フリーランスで食っていけませんもんね。

実はうっすらと意識し続けていたことがあって、昔々の駆け出しの頃に、20歳も30歳も年下の人に深々と頭を下げるベテランの仕事仲間がいて、その人の仕事ぶりも併せて「カッコいいな。こういう人になりたいな」と思っていたことがあったのですよ。

ワリと強い立場の方であるにも関わらず、出入りの業者にも年若の世間知らずに対しても、常に丁寧な言葉づかいと態度で接する人だったのです。

その人のことをずっと、真似していたように思います。チカラは伴わずとも。

そして、いつの間にか年齢や業界歴を前提に物事を考える習慣がなくなったのです。
そのほうが楽だったからなんでしょうね。

大先輩を前にしてもへりくだる必要もないし、駆け出しの方がおられても指導的に振る舞ったりする必要もありませんので。

とくに最近は、若年者のほうが知識抱負だったりしますからね。
上手いことコミュニケーションを取りながら、彼らから盗まなきゃいけないことがどんどん増えつつあるような気がするのです。

それと、僕はあまりプライベートに踏み込まれたくないのですよ。

もともとフリーランスなんて、仕事とプライベートの垣根が低くて、個人対個人みたいなことになりがちだし、とくに嫌なわけでもないのですが、それでも「線引き」みたいなものを大切にしたいのですよ。

その距離を取るための「誰にでも敬語」というのはあるかもしれません。

だから、冒頭に書いたように「ほとんど増えていません」なのです。
当然、いくつかの例外はあります。

年齢なんて気にしない

僕は20年以上前からフリーランスなので、もう同期入社とか年次という概念がないのですが、それでも過去の経験から、なんとなくのニュアンスは分かります。

たぶん、同世代コミュニケーションが一番ラクなのですよね。
似たような経験値を持ち、同じような価値観を持つ人たちで集っているのが心地いいのだと思います。

以前投稿した「50代になったら同窓会が増えた」でも書いたように、みんな定年が視野に入るようになってくると、同世代コミュニケーションを保持できる場を求めるようになるのでしょうね。

特に否定するつもりはありませんが、僕にはフィットしていないようなのです。

だから、僕に「タメ口」で会話をする相手が増えない件は、意識的に年齢を気にしながらコミュニケーションすることを避けているからなのかもしれませんね。
前項で、「そして、いつの間にか年齢や業界歴を前提に物事を考える習慣がなくなったのです」って書いたように、最初は意識的にやってことがクセになって、いつの間にか無意識にそうするようになっていったのです。

年齢を気にせずに他人と向き合うほうが、その人が何をやってるのか? どんなことを考えて生きているのか? みたいな本来興味を持ちたい部分に集中できる。そんな利点を感じられるようになったことも影響していると思います。

反面、自分ごとに関しては、このブログでさんざん「50代になったからセミリタイアする」とか「人生100年時代だから70代くらいまでユルく働きたい」などと書いているように、年齢に意味を持たせながら、この先の人生を組み立てようとしてるんですけどね…。

「同世代コミュニケーションに快適さを感じない」も「年齢など気にせずに、その人の中身と向き合いたい」も、どちらも「年齢に意味がある」ことを前提にした考え方ですもんね。

たぶん、年齢を気にしてるからこそ「年齢なんて気にしない」って言いたがってるんでしょうね。
そのくらいが、ちょうどいい塩梅なのだと思います。

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