follow hagi.life

フリーランスの老後資金計画

2021.04.03

こんにちは、萩ドットライフ()です。

フリーランスって国民年金にしか加入してない人って多いですよね、低年金者予備軍なのですよ。早めに老後資金について関心を持たなきゃいけないのです。でも、食うことで精一杯だったりするんですよね。稼げるようになったら頭から消えちゃうし…。

過去にも何度か投稿しているし、いろんな記事の中にもちょくちょく考え方を織り交ぜたりしていますが、いま一度、老後の資金計画についてまとめておきたいと思います。

状況は変わり続けるし、僕の考えも補正され続けるので、一度決めた方針がずっと続くとは限らないのです。
なので、以前投稿したものとぜんぜん違うことを書くこともあるかもしれませんし、同じことを何度も書き続けることだってあります。

毎月月初に「金融資産の保有状況 」という定期コンテンツを投稿しています。

僕がセミリタイアを決めたときに一番気になったのが、お金のこと(=資金計画)なんですよね。

いろんな方々のブログを参考にしました。

ただ、圧倒的に多いのが「会社を早期退職しました」な方々なんですよね。
それまでずっと、厚生年金に加入されてた方々なのです。

国民年金にしか加入してなかった人、たとえばフリーランスや自営業者にとっては、若干状況が異なるのです。

年金は、ほぼ国民年金です

僕は、30代半ばにフリーランスになりました。
フリーとはいっても会社も設立したので、本当は厚生年金に加入しなければならなかったのですが、知識および資金の不足のため、長らく国民年金にしか加入していませんでした。

食えなかった頃に、未納期間もあります。

数年前に年金事務所から厚生年金への加入を促されるかたちで応じ、今は厚生年金に加入しています。
ただ、現在は仕事をしておらず、法人はポケットマネー経営している状況なので、最低額しか納付していません。

65歳から僕が受給できる年金額は、月額8万円程度に留まるようです。
国民年金に毛が生えたようなものですね。

おそらく、ここが長年サラリーマンをやってこられて、40代後半もしくは50代半ばくらいでセミリタイアされた方との決定的な違いなのだろうと思います。

年金で老後資金をまかなうなんて、到底できないのです。

もう少し早めに投資に関心を持っていれば

フリーになりたての頃なんて、老後のことなんてまったく考えていませんでした。
だって「今月、家賃払えるか」「そろそろ、お米なくなるぞ」みたいな生活が2・3年続いてましたもん。

「いつか食えるようになってみせる」で精一杯でしたからね。

そこそこ軌道に乗ったら今度は、お金のことなんてまったく考えなくなっちゃうんですよね。

目の前の仕事をこなしていくことで精一杯になりますからね。
お金、いっぱい貯まりますけど「そろそろ厚生年金に加入しなきゃな」とも「運用を考えなきゃな」なんてことに頭が回らないのです。

僕が投資に関心を持ち始めたのは、50歳を過ぎてからです。
ちょうど「そろそろ焼きが回ってきたし、セミリタイアしよっかな」と考え始めた、その後です。

現在は世界株式にインデックス投資をしていますが、まだ歴は5年程度なんですよね。
NISAの枠も、今年ようやく埋まりました。

仕事が順調に回り始めた30代後半くらいから、厚生年金に加入して同時期に投資に関心を持っていたら、また別の展開があったのだろうと後悔はしています。

お金のことを考えなかったからこそ、マンションを購入したし、そのマンションから売却益を得ることもできたんですけどね…。
(参考:家の売買って、パワー要るよなあ(東京のマンション売却編)

まあ、そのへんは「塞翁が馬」ですよね。

無駄な贅沢しなくて良かった(?)

僕は「食える」ようになるのが遅かったのです。
家賃の支払いに悩むことはないし、コンビニやスーパーくらいでは値札を見なくなったのが、30代後半〜40歳くらいですからね。

だからかどうかは分かりませんが、車や時計、アクセサリー類に大して目が行きませんでした。
車には若干関心があったのですが、免許を失効しちゃってましたしね。
(参考:50代半ばにして、自動車運転免許を取りました

運用もしなかったけれども、無駄使いもしなかったのですよ。

現金のまま銀行の普通口座に置きっぱなしにしていました。
当時の僕は「50歳までには、住宅ローン完済できるな」と思っていたし、それがなんとなくの目標だったんですよね。

なんだかずっと「そこそこの稼ぎはあるけれども、まったく物欲のない、つまんない生活」を続けていました。

いまの僕は「あの頃、無駄使いしなくて本当に良かった」と思っていますが、それもどうだか分かりません。
セミリタイア資金は今ほど貯まってないにしても、消費が生活に張りをもたらして、バリバリと仕事をこなしてるかも知れませんしね。

あらゆるものが「塞翁が馬」なのです。

気持ちが楽になるポイント

昨日投稿した「2021年03月末現在の金融資産の保有状況」で公開していますが、現在僕は5,000万円程度の資金を証券口座で運用しています。

おそらく、あと数年で手元の生活資金が尽きるので、取り崩し運用に切り替える予定です。

なかなか上手く行ってると思っています。
僕が何かをしたわけじゃなくて、世界の株価が好調だからなんですけどね。

低年金者って、年金を老後資金の柱にできないので、どこかしらで頭を切り替えて準備を始めるのが必須です。
そうして作ったこのお金も、決して「パッと使えるお金」じゃなくて、あくまでも老後資金を生み出してくれる「元本(=タネ銭)」なんです。

僕が「もう大丈夫だ。仕事なくなってもなんとか食っていける」と思ったのって、65歳時点で2,000万円程度の資金が残ってることがほぼ確実になった頃です。

暇つぶしがてら、モーニングスターの「目標金額に必要な利回りでポートフォリオを組む」という計算フォームを使って皮算用をして、よく遊んでいたのですが、

たとえば、

  • 資金(元本)はいくらありますか?[2,000万円]
  • 毎月の取り崩し額はいくらですか?[10万円]
  • 資金を何年間で取り崩したいですか?[30年0ヶ月]

と入力すると、必要な利回りは「年4.4%」と解答されるんです。
このくらいならば、現実的ですよね、
(参考:セミリタイアと資産運用

つまり、65歳時点で2,000万円の元本があると、95歳まで月額10万円の取り崩し運用ができるのです。
いくらなんでも95歳までには、寿命尽きちゃうでしょ。

冒頭で書いたように、僕の年金額は月額8万円程度なので、足して約18万円。

運用益に課税されたり、年金や保険料を引かれても、15万円程度は残るはずなんですよね。
これでなんとなく、定年まで勤め上げたサラリーマンの方々の厚生年金と並んだ感じです。

このくらいの頃に、ものすごく気持ちが楽になりました。
生活はギリギリだけども、死ぬまでどうにかなりそうですからね。

セミリタイアを決意する大きな要因になりました。

最近は少し余裕が増したので、最近いろんなところで見聞きする「4%ルール」とかにかぶれちゃってますけどね。
(参考:あの世へお金は持っていけないんだっけ?

僕が四半世紀にわたるフリーランス生活を振り返ってみるに…。
いちばん危険なのは「どうにか食っていける」って状態のまま老いていくパターンだったのかな、と思っています。

60代か70代くらいで「もう働きたくない」って思い始めるころ。
「国民年金だけじゃ食べていけないから、どうにかこうにか仕事にしがみつき続けなきゃ」って悲劇ですよね。

ならば早い段階で見切りをつけて、別の仕事を探すきっかけを得られるほうが良かったりするのかな? と。

生まれた街「萩」の小さなひとつに還ろう。